宅建の不動産取得税と固定資産税|課税標準と免税点の違いを表で

宅建試験で税を学ぶとき、不動産取得税と固定資産税は、同じ不動産にかかる地方税なので、課税主体や免税点の数値を取り違えやすい組み合わせです。以下では、宅建試験の受験生に向けて、2つの税を課税主体・課税標準・税率・免税点などの項目ごとに並べ、表で比べます。まず結論をお伝えすると、不動産取得税は、不動産を取得したときに、その不動産の所在する都道府県が取得者に課する税です。固定資産税は、毎年度、1月1日(賦課期日)に登記簿又は補充課税台帳に所有者として登記・登録されている者に、その固定資産の所在する市町村が課する税です(地方税法73条の2第1項、342条1項・343条1項・2項・359条)。

この違いを出発点にすると、2つの税のほかの違いも整理しやすくなります。このページでは、表1で2つの税を対照し、表2で税負担を軽くする特例を比べます。続いて、不動産取得税が課されない取得と、どのようなときに取得とみなすかを表3で、固定資産税の納税義務者と台帳の手続を表4で確かめます。最後の表5では、令和9年度に向けて確定しているものと、まだ決まっていないものを分けています。

本記事は、2026年9月時点で施行されている地方税法・地方税法施行令(2027年4月1日に施行される固定資産税の免税点の改正を含みます)にもとづいています。令和9年度(2027年度)試験の法令基準日は2027年4月1日です。

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宅建 税・その他の比較表

税目・分野別の出題数と、税・その他の5つの論点の比較表を、表と数値だけで並べた資料です。

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不動産取得税と固定資産税の違い(課税主体・課税標準・税率・免税点)

表1を読むときの軸は、不動産取得税は「取得のたびに1回、都道府県」、固定資産税は「毎年度、1月1日の所有者に、市町村」という対比です。課税主体・納税義務者・課税の時点の3行の原則は、この軸から読み取れます(特別区の区域の都や、質権者・地上権者のような例外は、行の値で確かめましょう)。宅建の固定資産税の覚え方としても、まずこの対比を押さえておくと、課税主体を取り違える選択肢に迷わなくなります。ただし、この軸は覚えるための整理で、正誤の根拠は各行の条文です。


「出題」は、昭和63年〜令和7年の本試験の過去問で、年度と問番号を確かめたものだけを載せています。「直近10年」は平成28年〜令和7年の本試験で、その行の論点が選択肢に出た回数です。「問われ方」は、過去問で誤りの選択肢として出た形です。正しい選択肢としてだけ出たものは「(正しい選択肢として出題)」としています。「注意」は、過去問では確かめていませんが、誤解しやすい点です。「条文」の列の法令は、いま(2026年9月)の地方税法・地方税法施行令の条・項・号で、2027年4月1日に施行される固定資産税の免税点の改正(令和8年法律第2号)を含みます。「出題」には、数値や制度が改正で変わる前の本試験の選択肢のうち、行の値で出題時の結論を説明できるものだけを載せています(改正前の数値そのものを問う選択肢は載せていません)。


表1 不動産取得税と固定資産税の対照
項目 不動産取得税 固定資産税 条文
課税主体出題:令和5年 問24・平成26年 問24 ほか5件直近10年:1回問われ方:不動産取得税は、不動産の所在する市町村が課する、とする/不動産取得税は、取得者の住所地の都道府県が課する、とする/海外の不動産の取得にも、不動産取得税が課される、とする宅建の数値のページで見る 不動産の所在する都道府県 固定資産の所在する市町村(東京都の特別区の区域では都) 地方税法73条の2第1項
地方税法342条1項
地方税法734条1項
税の種類出題:令和5年 問24直近10年:1回問われ方:不動産取得税は目的税である、とする 道府県の普通税(目的税ではない) 市町村の普通税(目的税ではない) 地方税法4条2項4号
地方税法5条2項2号
課税の対象出題:平成13年 問28・平成9年 問26直近10年の出題なし問われ方:立木・工作物も、土地と一緒に取得すれば不動産取得税の課税対象になる、とする 不動産の取得(不動産は、土地と家屋をいう。家屋は住宅・店舗・工場・倉庫その他の建物) 固定資産(土地・家屋・償却資産) 地方税法73条1号
地方税法73条3号
地方税法73条の2第1項
地方税法341条1号
地方税法342条1項
納税義務者出題:令和元年 問24・平成17年 問28直近10年:1回問われ方:(正しい選択肢として出題)宅建の数値のページで見る 不動産の取得者 固定資産の所有者(登記簿又は補充課税台帳に所有者として登記・登録されている者。質権又は100年より永い存続期間の定めのある地上権の目的である土地は、質権者又は地上権者) 地方税法73条の2第1項
地方税法343条1項
地方税法343条2項
課税の時点出題:令和4年 問24・平成29年 問24 ほか1件直近10年:2回問われ方:固定資産税の賦課期日は、市町村の条例で定める、とする/賦課期日に更地の土地にも、その後に住宅を建てれば、その年度から住宅用地の特例が適用される、とする/賦課期日の後に新築された住宅にも、その年度から新築住宅の減額が適用される、とする注意:固定資産税の賦課期日は法律で定められた日で、市町村の条例で決める日ではない(条例で定めるのは納期。表4)宅建の数値のページで見る 不動産を取得した時(取得のたびに課する) 賦課期日(その年度の初日の属する年の1月1日)の状態で、その年度分を課する 地方税法73条の13第1項
地方税法359条
課税標準出題:令和6年 問24直近10年:1回問われ方:不動産取得税の課税標準は、実際の売買の価格である、とする注意:どちらも実際の売買の価格(取得価額)ではない 不動産を取得した時の価格。固定資産課税台帳に価格が登録されている不動産は、原則としてその価格で決める 賦課期日における価格で、固定資産課税台帳に登録されたもの(基準年度の価格を3年度間使う。表4) 地方税法73条の13第1項
地方税法73条の21第1項
地方税法349条1項
標準税率出題:令和6年 問24・令和2年10月 問24 ほか7件直近10年:3回問われ方:不動産取得税の本則の標準税率を100分の5とする/住宅の取得に対する不動産取得税の標準税率を100分の1.4とする/住宅以外の家屋の敷地の土地も、住宅以外の土地も、標準税率は100分の4である、とする/固定資産税の標準税率を100分の0.3とする注意:不動産取得税で100分の4のままなのは、住宅以外の家屋の取得(土地は用途を問わず100分の3)宅建の数値のページで見る 100分の4(住宅又は土地の取得は、2027年3月31日までの取得に限り100分の3) 100分の1.4 地方税法73条の15
地方税法附則11条の2第1項
地方税法350条1項
税率の上限(制限税率)出題:令和3年10月 問24・令和2年12月 問24 ほか1件直近10年:2回問われ方:固定資産税の税率は、100分の1.7を超えることができない、とする/不動産取得税の税率は、100分の4を超えることができない、とする宅建の数値のページで見る 定めはない 定めはない(一の納税義務者の課税標準の総額が市町村全体の3分の2を超える場合に、100分の1.7を超える税率の条例を定めようとするときは、議会でその納税義務者の意見を聴く、という定めがある) 地方税法73条の15
地方税法350条1項
地方税法350条2項
免税点出題:令和7年 問24・令和2年10月 問24 ほか4件直近10年:3回問われ方:一定の面積に満たない土地の取得には、不動産取得税が課されない、とする/固定資産税の免税点は、1筆ごとの課税標準で判定する、とする/固定資産税の免税点は、税額で判定する、とする注意:どちらも税額ではなく課税標準となるべき額で判定する。固定資産税は1筆ごとではなく、同一の者の所有する土地・家屋・償却資産の区分ごとに合わせて判定する宅建の数値のページで見る 課税標準となるべき額が、土地の取得は16万円、家屋の取得のうち建築に係るものは1戸につき66万円、その他の家屋の取得は1戸につき34万円に満たないとき 同一の者がその市町村の区域内に所有する固定資産の課税標準となるべき額が、土地は30万円、家屋は30万円、償却資産は180万円に満たないとき(令和9年度分から。令和8年度分までは家屋20万円・償却資産150万円)。財政上その他特別の必要があれば、条例で課することができる 地方税法73条の15の2第1項
地方税法351条
徴収の方法出題:令和5年 問24・令和4年 問24 ほか6件直近10年:4回問われ方:不動産取得税・固定資産税は、申告納付の方法による、とする/不動産取得税・固定資産税は、特別徴収の方法による(によることができる)、とする宅建の数値のページで見る 普通徴収(申告納付・特別徴収ではない) 普通徴収(申告納付・特別徴収ではない) 地方税法73条の17第1項
地方税法364条1項

税負担を軽くする特例は表2、不動産取得税が課されない取得と取得とみなす場合は表3、固定資産税の納税義務者と価格・台帳の手続は表4にあります。

まず、課税主体です。不動産取得税を課するのは、取得者の住所地の都道府県ではなく、不動産の所在する都道府県です(地方税法73条の2第1項)。固定資産税を課するのは、固定資産の所在する市町村で、東京都の特別区の区域では都が課します(同法342条1項・734条1項)。どちらの税も、特定の使途に充てる目的税ではなく、普通税です(同法4条2項4号・5条2項2号)。

次に、課税の時点と課税標準です。不動産取得税は、不動産を取得した時の価格が課税標準で、固定資産課税台帳に価格が登録されている不動産は、原則としてその価格で決めます(地方税法73条の13第1項・73条の21第1項)。固定資産税は、賦課期日における価格で固定資産課税台帳に登録されたものが課税標準です(同法349条1項)。どちらの税も、実際の売買の価格が課税標準になるわけではありません。また、固定資産税の賦課期日は、その年度の初日の属する年の1月1日と法律で定められていて(同法359条)、市町村の条例で定めるのは、賦課期日ではなく納期です(表4)。

そして、税率と免税点です。不動産取得税の標準税率は100分の4ですが、住宅又は土地の取得は、2027年3月31日までの取得に限り100分の3です(地方税法73条の15、同法附則11条の2第1項)。2027年3月31日までの取得で100分の4のままなのは住宅以外の家屋の取得で、土地は用途を問わず100分の3です。固定資産税の標準税率は100分の1.4で(同法350条1項)、どちらの税にも税率の上限(制限税率)の定めはありません。免税点は、どちらの税も、税額ではなく課税標準となるべき額で判定します(同法73条の15の2第1項・351条)。固定資産税の免税点は、同一の者がその市町村の区域内に所有する土地・家屋・償却資産の区分ごとに合わせて判定し、令和9年度分からは家屋も土地と同じ30万円です(表1の免税点の行)。

また、徴収の方法です。どちらの税も普通徴収で、納税者が自分で税額を計算して納める申告納付でも、第三者が徴収して納める特別徴収でもありません(地方税法73条の17第1項・364条1項)。


税負担を軽くする特例(宅地・住宅用地・新築住宅)

表2は、2つの税の特例を並べたものです。この表を読むときの軸は、特例が「課税標準」を小さくするのか、「税額」を減らすのかという点です。不動産取得税の特例は、宅地も新築住宅も、課税標準を小さくします。固定資産税は、住宅用地の特例は課税標準を小さくし、新築住宅の特例は税額を減らします。


表2 不動産取得税と固定資産税の、税負担を軽くする特例
項目 不動産取得税 固定資産税 条文
土地の課税標準の特例出題:令和7年 問24・令和3年12月 問24 ほか12件直近10年:4回問われ方:宅地の取得に対する不動産取得税の課税標準を、価格の3分の2(4分の3・3分の1・4分の1)とする/小規模住宅用地(200平方メートル以下の住宅用地)の固定資産税の課税標準を、価格の3分の1(2分の1)とする注意:不動産取得税の宅地の特例に面積の区分はない。固定資産税の住宅用地の特例は、住宅の敷地に限られる宅建の数値のページで見る 宅地評価土地(宅地と、宅地に比準して価格を決める土地)の取得は、価格の2分の1を課税標準とする(2027年3月31日までの取得) 住宅用地は、価格の3分の1を課税標準とする。このうち小規模住宅用地(200平方メートル以下の部分。住居が2以上あるときは、住居1つにつき200平方メートルまでの部分)は、価格の6分の1 地方税法附則11条の5第1項
地方税法349条の3の2第1項
地方税法349条の3の2第2項
新築住宅の特例のかたち出題:平成28年 問24・平成27年 問24 ほか5件直近10年:1回問われ方:新築住宅の固定資産税の特例を、税額の3分の1の減額とする/新築住宅の固定資産税の特例を、課税標準を小さくするものとする/新築住宅の固定資産税の減額を、4年度分とする注意:不動産取得税は課税標準から「控除」、固定資産税は税額から「減額」で、減らす段階が違う宅建の数値のページで見る 課税標準の算定で、1戸につき1,200万円を価格から控除する(認定長期優良住宅の新築は、2031年3月31日までの新築に限り1,300万円) 税額から、その2分の1を減額する。新たに課されることとなった年度から3年度分(中高層耐火建築物は5年度分)。2031年3月31日までの新築 地方税法73条の14第1項
地方税法附則11条8項
地方税法附則15条の6第1項
地方税法附則15条の6第2項
住宅の床面積の要件出題:平成28年 問24・平成24年 問24 ほか5件直近10年:1回問われ方:新築住宅の控除の床面積の要件に、下限は定められていない、とする/床面積250平方メートル(33平方メートル)の新築住宅にも1,200万円の控除がある、とする宅建の数値のページで見る 原則として40平方メートル以上240平方メートル以下(2026年4月1日以後の取得)。それより前の取得は、50平方メートル以上240平方メートル以下で、貸家の用に供するものは40平方メートル以上240平方メートル以下。共同住宅等は、独立的に区画された一の部分ごとに判定する 原則として40平方メートル以上240平方メートル以下(2026年4月1日以後の新築)。それより前の新築は、50平方メートル以上280平方メートル以下で、貸家の用に供する部分は40平方メートル以上280平方メートル以下 地方税法施行令37条の16第1号
地方税法施行令37条の16第2号
地方税法施行令附則12条3項1号
特例が及ぶ床面積直近10年の出題なし注意:固定資産税の減額を受けられるかどうかの床面積の要件(表の上の行)と、減額の対象になる床面積(120平方メートル)は別の数値宅建の数値のページで見る 要件を満たす住宅は、1戸につき控除額(1,200万円など)を価格から控除する 減額するのは、居住部分の床面積のうち1戸につき120平方メートル相当分までの税額 地方税法73条の14第1項
地方税法施行令附則12条4項

不動産取得税の特例は課税標準を小さくするもの、固定資産税の新築住宅の特例は税額を減らすものです。期限が2027年3月31日の特例が令和9年度の税制改正で延長されるかどうかは、表5にあります。

まず、土地の特例です。不動産取得税では、宅地評価土地の取得は、2027年3月31日までの取得に限り、価格の2分の1が課税標準です(地方税法附則11条の5第1項)。この特例に面積による区分はありません。固定資産税では、住宅用地は価格の3分の1、そのうち小規模住宅用地(200平方メートル以下の部分)は価格の6分の1が課税標準です(同法349条の3の2第1項・第2項)。

次に、新築住宅の特例です。不動産取得税では、課税標準の算定で、1戸につき1,200万円を価格から控除します(地方税法73条の14第1項)。認定長期優良住宅の新築は、2031年3月31日までの新築に限り1,300万円です(同法附則11条8項)。固定資産税では、2031年3月31日までの新築に限り、新築住宅の税額の2分の1を、新たに課されることとなった年度から3年度分(中高層耐火建築物は5年度分)減額します(同法附則15条の6第1項・第2項)。賦課期日に存在しない家屋には課されないので、減額も新築の年度からではなく、新たに課されることとなった年度から始まります。

そして、床面積です。住宅の床面積の要件は、2026年4月1日以後の取得・新築では、どちらの税も、原則として40平方メートル以上240平方メートル以下です(地方税法施行令37条の16第1号・第2号、同令附則12条3項1号)。この要件は2026年4月1日に改正されたので、それより前の値は表2の床面積の要件の行で確かめましょう。また、固定資産税で減額するのは、居住部分の床面積のうち1戸につき120平方メートル相当分までの税額で(同令附則12条4項)、減額を受けられるかどうかの要件(240平方メートル以下)とは別の数値です。


不動産取得税が課されない取得と、取得とみなす場合

表3は、不動産取得税だけの表です。この表を読むときの軸は、非課税になるのは、条文に挙がっている取得だけという点です。相続や法人の合併のような形式的な移転、国や地方公共団体などの取得は条文に挙がっていて、課されません。贈与や交換は挙がっていないので、無償でも、親族からの取得でも課されます(免税点に満たないときを除きます)。


表3 不動産取得税が課されない取得と、取得とみなす場合
項目 内容 条文
相続(包括遺贈と、相続人への遺贈を含む)出題:平成30年 問24・平成26年 問24 ほか2件直近10年:1回問われ方:相続・包括遺贈による取得にも、不動産取得税が課される、とする 課されない 地方税法73条の7第1号
法人の合併・政令で定める分割出題:令和6年 問24・平成28年 問24 ほか1件直近10年:2回問われ方:法人の合併による取得にも、不動産取得税が課される、とする 課されない 地方税法73条の7第2号
共有物の分割出題:令和2年10月 問24・平成26年 問24直近10年:1回問われ方:(正しい選択肢として出題) 分割前の持分の割合を超える部分の取得を除き、課されない 地方税法73条の7第2号の3
国・地方公共団体などの取得出題:令和5年 問24・平成26年 問24直近10年:1回問われ方:独立行政法人(すべて)と地方独立行政法人には、不動産取得税を課することができない、とする 国、都道府県・市町村・特別区などの地方公共団体、地方独立行政法人などには課することができない(独立行政法人は、非課税独立行政法人などに限られ、すべてではない) 地方税法73条の3第1項
委託者のみが元本の受益者である信託で、受託者から委託者に信託財産を移すときの取得出題:平成12年 問28直近10年の出題なし問われ方:委託者のみが元本の受益者である信託で、受託者から委託者に信託財産を移すときも、不動産取得税が課される、とする 課されない(信託の効力が生じた時から引き続き委託者である者などに限る) 地方税法73条の7第4号
売買・贈与・交換による取得出題:平成22年 問24・平成8年 問30直近10年の出題なし問われ方:贈与・交換による取得には、不動産取得税が課されない、とする/生計を一にする親族からの取得には、不動産取得税が課されない、とする/宅地建物取引業者が販売用に中古住宅を取得したときは、不動産取得税が課されない、とする 課される(贈与・交換は、課されない取得に挙げられていない。親族からの取得も同じ) 地方税法73条の2第1項
地方税法73条の7
登記との関係出題:平成5年 問29直近10年の出題なし問われ方:(正しい選択肢として出題) 課するのは不動産の取得に対してで、登記をしたかどうかは課税の要件ではない 地方税法73条の2第1項
家屋の改築出題:令和2年10月 問24・平成30年 問24 ほか3件直近10年:2回問われ方:改築で家屋の価格が増加しても、不動産取得税は課されない、とする 改築で家屋の価格が増加したときは、改築を家屋の取得とみなし、増加した価格を課税標準とする 地方税法73条の2第3項
地方税法73条の13第2項
家屋の新築出題:令和3年10月 問24・平成28年 問24 ほか2件直近10年:2回問われ方:建売住宅を新築した宅地建物取引業者には、不動産取得税が課されることはない、とする/新築から2年(3年)を経過しても使用・譲渡がないときに、取得があったものとみなす、とする 最初の使用又は譲渡が行われた日に取得があったものとみなす。新築から6か月を経過しても最初の使用又は譲渡が行われないときは、6か月を経過した日に取得があったものとみなし、所有者に課する(独立行政法人都市再生機構・地方住宅供給公社や、家屋を新築して譲渡することを業とする宅地建物取引業者などが売り渡す新築の住宅は、2031年3月31日までの新築に限り1年) 地方税法73条の2第2項
地方税法附則10条の3第1項
地方税法施行令附則6条の18第1項
地方税法施行令36条の2の2
既存住宅の取得出題:令和3年10月 問24・平成19年 問28 ほか1件直近10年:1回問われ方:法人が既存住宅を取得したときも、不動産取得税の控除を受けられる、とする 個人が自己の居住の用に供する耐震基準適合既存住宅(床面積40平方メートル以上240平方メートル以下。2026年4月1日より前の取得は50平方メートル以上240平方メートル以下。昭和57年1月1日以後の新築か、耐震基準に適合することの証明がされたもの)を取得したときは、その住宅が新築された時に施行されていた控除額を価格から控除する(法人の取得は対象外) 地方税法73条の14第3項
地方税法施行令37条の18第1項
地方税法施行令37条の18第3項
免税点の判定で前後の取得を合わせる場合直近10年の出題なし 土地を取得した日から1年以内に隣接する土地を取得したとき、家屋を取得した日から1年以内に一構となるべき家屋を取得したときは、前後の取得を1つの取得とみなして免税点を判定する 地方税法73条の15の2第2項
取得の申告出題:令和3年10月 問24・平成30年 問24 ほか1件直近10年:2回問われ方:不動産取得税は、取得の日から一定の期間内に申告納付しなければならない、とする 取得した者は、条例で定める期間内に取得の事実などを申告・報告する(その期間内に登記を申請したときは要しない)。税そのものは普通徴収で、申告納付ではない 地方税法73条の18第1項
地方税法73条の17第1項

課されない取得は、地方税法73条の3・73条の7に並んでいるもののうち、宅建試験で問われてきたものだけを載せています。

課されない取得のうち、相続には、包括遺贈と、被相続人から相続人に対してなされた遺贈を含みます(地方税法73条の7第1号)。共有物の分割による取得は、分割前の持分の割合を超える部分の取得を除いて課されません(同条2号の3)。国や地方公共団体などに課することができない、という定めでは、独立行政法人は非課税独立行政法人などに限られ、すべての独立行政法人が対象ではありません(同法73条の3第1項)。また、課するのは不動産の取得に対してなので、登記をしたかどうかは課税の要件ではありません(同法73条の2第1項)。

次に、取得とみなす場合です。家屋の改築で価格が増加したときは、改築を家屋の取得とみなし、増加した価格が課税標準になります(地方税法73条の2第3項・73条の13第2項)。家屋を新築したときは、最初の使用又は譲渡が行われた日に取得があったものとみなします。新築から6か月を経過しても使用も譲渡も行われないときは、6か月を経過した日に取得があったものとみなし、所有者に課します(同法73条の2第2項)。独立行政法人都市再生機構や、家屋を新築して譲渡することを業とする宅地建物取引業者などが売り渡す新築の住宅は、2031年3月31日までの新築に限り、この期間が1年です(同法附則10条の3第1項、地方税法施行令附則6条の18第1項、同令36条の2の2)。

そのほか、既存住宅の控除は、個人が自己の居住の用に供する耐震基準適合既存住宅を取得した場合に限られ、法人の取得には適用されません(地方税法73条の14第3項)。取得した者は、条例で定める期間内に取得の事実などを申告・報告します(その期間内に登記を申請したときを除きます)。これは税を自分で納める申告納付ではなく、税そのものは普通徴収です(同法73条の18第1項・73条の17第1項)。


固定資産税の納税義務者と、価格・台帳の手続

表4は、固定資産税だけの表です。この表の納税義務者の行を読むときの軸は、1月1日(賦課期日)に、登記簿又は補充課税台帳に所有者として登記・登録されている者に、その年度分が課されるという点です(地方税法343条1項・2項・359条)。


表4 固定資産税の納税義務者と、価格・台帳の手続
項目 内容 条文
登記・登録されている所有者出題:平成11年 問27直近10年の出題なし問われ方:登記をしていない家屋には、固定資産税は課されない、とする 賦課期日に、登記簿又は土地補充課税台帳・家屋補充課税台帳に所有者として登記・登録されている者(登記をしていない家屋も、家屋補充課税台帳に登録されれば課される) 地方税法343条2項
登記・登録されている個人が賦課期日前に死亡しているとき出題:令和7年 問24直近10年:1回問われ方:登記されている所有者が賦課期日前に死亡し、新しい所有者が登録されていなければ、固定資産税は課することができない、とする 賦課期日に、その土地又は家屋を現に所有している者 地方税法343条2項
質権・100年より永い地上権の目的である土地出題:令和元年 問24・平成17年 問28直近10年:1回問われ方:(正しい選択肢として出題) 質権者又は地上権者 地方税法343条1項
所有者の所在が震災・風水害・火災などで不明なとき出題:平成20年 問28直近10年の出題なし問われ方:(正しい選択肢として出題) 使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録し、課することができる 地方税法343条4項
年度の途中で売買したとき出題:令和3年12月 問24・令和2年12月 問24 ほか3件直近10年:2回問われ方:年度の途中で売買したときは、売主と買主が所有していた月数(日数)に応じて固定資産税を納める、とする/全納した後に譲渡したときは、譲渡後の月数に応じて還付を受けられる、とする その年度の納税義務者は、賦課期日の所有者のまま変わらない 地方税法343条2項
地方税法359条
固定資産の賃借人出題:令和4年 問24・平成29年 問24直近10年:2回問われ方:固定資産が賃借されているときは、賃借人に固定資産税が課される、とする 納税義務者ではない(固定資産税は所有者に課する) 地方税法343条1項
価格の据置き出題:平成15年 問28・平成元年 問31直近10年の出題なし問われ方:地目の変換がない限り、必ず基準年度の価格が3年度間据え置かれる、とする 基準年度(3年度ごと)の価格を、第二年度・第三年度も使う。地目の変換、家屋の改築又は損壊その他これらに類する特別の事情があるときなどは、類似の土地・家屋の価格に比準する価格による 地方税法341条6号
地方税法349条2項1号
地方税法349条3項
固定資産評価基準出題:平成20年 問28・平成14年 問28直近10年の出題なし問われ方:固定資産評価基準は、都道府県知事が定めて告示する、とする 総務大臣が定め、告示する 地方税法388条1項
登録された価格等の重大な錯誤出題:令和3年12月 問24直近10年:1回問われ方:(正しい選択肢として出題) 市町村長は、発見したときは直ちに価格等を修正して固定資産課税台帳に登録する(納税義務者には遅滞なく通知する) 地方税法417条1項
納期出題:令和2年12月 問24・令和元年 問24 ほか1件直近10年:2回問われ方:固定資産税の納期は法律で定められていて、市町村が条例で変えることはできない、とする 4月・7月・12月・2月中において、市町村の条例で定める(特別の事情がある場合は、これと異なる納期を定めることができる) 地方税法362条1項
都市計画税出題:平成9年 問26直近10年の出題なし問われ方:(正しい選択肢として出題) 固定資産税と併せて賦課し、徴収することができる 地方税法364条10項
縦覧出題:令和4年 問24・平成29年 問24 ほか1件直近10年:2回問われ方:固定資産課税台帳そのものを縦覧に供する、とする/家屋価格等縦覧帳簿は、いつでも縦覧できる、とする 毎年4月1日から、4月20日又はその年度の最初の納期限の日のいずれか遅い日以後の日までの間、土地価格等縦覧帳簿・家屋価格等縦覧帳簿を、納税者の縦覧に供する(固定資産課税台帳そのものではない) 地方税法416条1項
閲覧出題:令和7年 問24・平成23年 問24直近10年:1回問われ方:(正しい選択肢として出題) 納税義務者は、固定資産課税台帳のうち納税義務に係る固定資産に関する部分を閲覧できる。対価を払って土地を借りている者はその土地、家屋を借りている者はその家屋と敷地の土地の部分を閲覧できる(住所が明らかにされることで人の生命又は身体に危害を及ぼすおそれがあるときは、住所を除くなどの措置をとって閲覧に供する) 地方税法382条の2第1項
地方税法施行令52条の14
価格についての審査の申出出題:令和3年12月 問24・平成29年 問24 ほか2件直近10年:2回問われ方:固定資産課税台帳に登録された事項のすべてについて、審査の申出ができる、とする/減免の申請を認めない処分への不服も、固定資産評価審査委員会に申し出る、とする/審査の申出は、納税通知書の交付を受けた日から1か月以内に限られる、とする注意:審査の申出ができるのは、登録された価格についての不服だけ 固定資産課税台帳に登録された価格に不服があるときは、固定資産評価審査委員会に、文書で審査の申出ができる(価格の登録の公示の日から、納税通知書の交付を受けた日後3月を経過する日まで) 地方税法432条1項

賦課期日(1月1日)と、課税標準・税率・免税点は表1にあります。

この軸から、納税義務者の行の多くを読み取れます。登記をしていない家屋でも、家屋補充課税台帳に登録されれば課されます。年度の途中で売買しても、その年度の納税義務者は賦課期日の所有者のまま変わりません。固定資産税は所有者に課するので、固定資産を借りている賃借人は納税義務者ではありません(地方税法343条1項)。ただし、この軸で説明できない行もあります。登記されている個人が賦課期日前に死亡しているときは、賦課期日に現に所有している者が納税義務者です(同法343条2項)。質権や100年より永い存続期間の定めのある地上権の目的である土地は、質権者又は地上権者が納税義務者です(同条1項)。所有者の所在が震災・風水害・火災などで不明なときは、使用者を所有者とみなして課することができます(同条4項)。

次に、価格と納付の手続です。基準年度の価格は、第二年度・第三年度も使います。ただし、地目の変換、家屋の改築又は損壊などの特別の事情や、市町村の廃置分合・境界変更があるため、その価格によることが不適当なときなどは、類似の土地・家屋の価格に比準する価格によります(地方税法349条2項・3項)。固定資産評価基準は、総務大臣が定めて告示します(同法388条1項)。納期は、4月・7月・12月・2月中において市町村の条例で定め、特別の事情があれば、これと異なる納期を定めることができます(同法362条1項)。

さらに、台帳の手続です。縦覧に供されるのは、固定資産課税台帳そのものではなく、土地価格等縦覧帳簿・家屋価格等縦覧帳簿で、期間も毎年4月1日から一定の日までに限られます(地方税法416条1項)。固定資産課税台帳は、納税義務者のほか、対価を払って土地や家屋を借りている者も、借りている土地、又は借りている家屋とその敷地の土地の部分を閲覧できます(地方税法382条の2第1項、地方税法施行令52条の14)。登録された価格に不服があるときは、固定資産評価審査委員会に、文書で審査の申出をすることができます。申し出られるのは、登録された価格についての不服に限られます(地方税法432条1項)。

このように、不動産取得税と固定資産税は、「取得のたびに1回、都道府県」と「毎年度、1月1日の所有者に、市町村」の対比から入ると、表1の課税主体や納税義務者の行を取り違えにくくなります。そのうえで、特例は減らす段階(課税標準か税額か)で表2を、不動産取得税が課されない取得は表3の条文に挙がっている取得かどうかで、固定資産税の手続は表4の行で確かめましょう。


令和9年度に向けて確定しているもの/まだ決まっていないもの

最後に、表5です。このページの表1〜表4は、2026年9月時点の地方税法・地方税法施行令にもとづいていて、2027年4月1日に施行される固定資産税の免税点の改正を含みます。これに対して、令和9年度の税制改正は、2026年12月ごろまで決まりません。


表5 令和9年度に向けて確定しているもの/まだ決まっていないもの
項目 確定している まだ決まっていない 条文
表1〜表4の制度 2026年9月時点の地方税法・地方税法施行令(2027年4月1日までに施行される改正を含む) 令和9年度の税制改正で動くかどうか —
固定資産税の免税点 令和9年度分から、家屋30万円・償却資産180万円(2027年4月1日施行の改正で決まっている) — —
税率の特例(100分の3)と宅地の課税標準の特例(2分の1) いまの定めでは、2027年3月31日までの取得が対象 2027年4月1日からの取得に延長されるかどうか —
新築住宅の特例の期限 認定長期優良住宅の1,300万円・新築家屋の1年・固定資産税の新築住宅の減額は、いずれも2031年3月31日までの新築が対象 — —

令和9年度の税制改正は、2026年12月ごろまで決まりません。決まったら、この表の内容を見直します。

とくに、不動産取得税の税率の特例(100分の3)と宅地の課税標準の特例(2分の1)は、現行の規定では2027年3月31日までの取得に限られます。2027年4月1日からの取得に延長されるかどうかは、現時点では確定していません。改正の内容が決まったら、このページの表と本文を見直します。


よくある質問

不動産取得税と固定資産税は、何が違いますか?

不動産取得税は、不動産を取得したときに、その不動産の所在する都道府県が取得者に課する税です(地方税法73条の2第1項)。固定資産税は、毎年度、1月1日(賦課期日)に登記簿又は補充課税台帳に所有者として登記・登録されている者に、その固定資産の所在する市町村(東京都の特別区の区域では都)が課する税です(同法342条1項・343条1項・2項・359条・734条1項)。このページの表1では、課税標準・税率・免税点・徴収の方法も並べています。

相続や贈与で不動産を取得したときも、不動産取得税はかかりますか?

相続による取得には課されませんが、贈与による取得には課されます(免税点に満たないときを除きます)。非課税となる取得は条文に挙がっている取得に限られ、相続(包括遺贈と、相続人に対する遺贈を含みます)は挙がっていますが(地方税法73条の7第1号)、贈与や交換は挙がっていません。

年度の途中で不動産を売ったとき、その年度の固定資産税は誰が納めますか?

その年度の1月1日(賦課期日)に、登記簿又は補充課税台帳に所有者として登記・登録されている者が納税義務者で(地方税法343条2項・359条)、年度の途中で売買しても変わりません。売主と買主の間で税額を分けることがあっても、それは当事者の取決めです。

不動産取得税と固定資産税の免税点は、どう判定しますか?

どちらの税も、税額ではなく課税標準となるべき額で判定します。不動産取得税は、土地の取得は16万円、家屋の取得のうち建築に係るものは1戸につき66万円、その他の家屋の取得は1戸につき34万円に満たないときに課されません(地方税法73条の15の2第1項)。固定資産税は、同一の者がその市町村の区域内に所有する固定資産の区分ごとに合わせて判定し、令和9年度分からは、土地・家屋とも30万円(家屋は令和8年度分までは20万円)、償却資産は180万円(令和8年度分までは150万円)に満たないときは、原則として課されません(令和8年法律第2号による改正後の地方税法351条)。


関連するページ

このページの表にある税率・免税点・床面積などの数値を、科目や論点をまたいで並べて確かめたいときは、宅建の数値のページで調べることができます。表の行の「宅建の数値のページで見る」からも、関係する数値の行に移れます。免税点や控除額の数値の覚え方は、宅建の語呂合わせのページで紹介しています。

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