宅建の防火地域・準防火地域|規模別の建築制限の違いを表で

宅建試験で防火地域・準防火地域を学ぶとき、どちらの地域にどの制限があるのかは、区別がつきにくいところです。以下では、宅建試験の受験生に向けて、2つの地域の制限を建築物の規模別に並べ、表で比べます。まず結論をお伝えすると、制限が厳しいのは防火地域です。耐火建築物等としなければならないのは、防火地域では階数が3以上又は延べ面積が100㎡を超える建築物、準防火地域では地階を除く階数が4以上又は延べ面積が1,500㎡を超える建築物です(建築基準法61条1項、建築基準法施行令136条の2第1号)。

ここでいう「耐火建築物等」は、耐火建築物のほか、これと同等以上の延焼防止性能を持つ建築物を含む語で、「準耐火建築物等」も同じです(表1の注記)。防火地域・準防火地域で耐火建築物等としなければならない、というこの制限は、一般には「耐火建築物にしなければならない」と説明されます。

このページでは、表1〜表3で、2つの地域の中の制限(規模別の建築物の構造、看板・屋根・外壁や2つの地域にわたるときなどのその他の制限、建蔽率の緩和)を見比べます。最後に表4で、地域の指定と関係なく規模・用途で決まる防火の規制を確かめます。

本記事は、2026年9月時点で施行されている建築基準法・建築基準法施行令にもとづいています。令和9年度(2027年度)試験の法令基準日は2027年4月1日です。

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宅建 法令上の制限の比較表

論点別の出題数と、法令上の制限の5つの論点の比較表を、表と数値だけで並べた資料です。

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防火地域と準防火地域の違い(規模別の建築物の構造)

表1を読むときの軸は、規模を階数(準防火地域は地階を除く階数)と延べ面積の2つの物差しで測り、どちらか一方でも超えれば上の段になるという点です。段の数は地域で違い、防火地域は2段(耐火建築物等/準耐火建築物等)、準防火地域は3段(耐火建築物等/準耐火建築物等/それより小さい建築物)です。これは覚えるための整理で、正誤は表1の条文の列で判断します。


「出題」は、昭和63年〜令和7年の本試験の過去問で、年度と問番号を確かめたものだけを載せています。「直近10年」は平成28年〜令和7年の本試験で、その行の論点が選択肢に出た回数です。「問われ方」は、過去問で誤りの選択肢として出た形です。正しい選択肢としてだけ出たものは「(正しい選択肢として出題)」としています。「注意」は、過去問では確かめていませんが、誤解しやすい点です。


表1 防火地域と準防火地域の違い(規模別の建築物の構造)
項目 防火地域 準防火地域 条文
耐火建築物等としなければならない規模出題:平成28年 問18・平成23年 問18 ほか6件直近10年:1回問われ方:防火地域で延べ面積100㎡超(150㎡)や3階建てでも準耐火建築物でよい、とする/準防火地域で延べ面積2,000㎡でも準耐火建築物でよい、とする注意:防火地域は地階を除かない「階数」、準防火地域は「地階を除く階数」で数える宅建の数値のページで見る 階数が3以上のもの、又は延べ面積が100㎡を超えるもの 地階を除く階数が4以上のもの、又は延べ面積が1,500㎡を超えるもの 建築基準法61条1項
建築基準法施行令136条の2第1号
準耐火建築物等としなければならない規模出題:平成19年 問21・平成16年 問21 ほか3件直近10年の出題なし問われ方:準防火地域の地階を除く階数3・延べ面積1,000㎡や、延べ面積1,200㎡の建築物は必ず耐火建築物、とする/延べ面積1,000㎡を超えれば地域を問わず耐火建築物、とする 階数が2以下で、延べ面積が100㎡以下のもの(上の行に当たらないものすべて) 地階を除く階数が3で延べ面積が1,500㎡以下のもの、又は地階を除く階数が2以下で延べ面積が500㎡を超え1,500㎡以下のもの 建築基準法61条1項
建築基準法施行令136条の2第2号
それより小さい建築物出題:平成13年 問20直近10年の出題なし問われ方:(正しい選択肢として出題) —(防火地域には、この区分はない) 地階を除く階数が2以下で延べ面積が500㎡以下のもの。木造建築物等は、外壁・軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火設備を設ける。木造建築物等以外は、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火設備を設ける 建築基準法61条1項
建築基準法施行令136条の2第3号・4号
建築物に附属する門・塀出題:平成2年 問22直近10年の出題なし問われ方:(正しい選択肢として出題)宅建の数値のページで見る 高さ2mを超えるものは、延焼防止上支障のない構造とする(高さ2m以下のものは対象外) 木造建築物等に附属する高さ2mを超えるものだけが対象(木造建築物等以外の建築物に附属するものは、高さを問わず対象外) 建築基準法61条1項
建築基準法施行令136条の2第5号

「耐火建築物等」「準耐火建築物等」は、建築基準法施行令136条の2第1号・第2号の基準に適合する建築物で、耐火建築物・準耐火建築物のほか、これらと同等以上の延焼防止性能を持つものを含みます(令和元年6月25日から)。

まず、防火地域です。階数が3以上のもの、又は延べ面積が100㎡を超えるものは耐火建築物等に、それ以外の階数が2以下で延べ面積が100㎡以下のものは準耐火建築物等にしなければなりません(建築基準法61条1項、建築基準法施行令136条の2第1号・第2号)。防火地域には、準耐火建築物等より緩い区分がありません。

次に、準防火地域です。地階を除く階数が4以上のもの、又は延べ面積が1,500㎡を超えるものは、耐火建築物等です。地階を除く階数が3で延べ面積が1,500㎡以下のもの、又は地階を除く階数が2以下で延べ面積が500㎡を超え1,500㎡以下のものは、準耐火建築物等です(建築基準法施行令136条の2第1号・第2号)。それより小さい建築物(地階を除く階数が2以下で延べ面積が500㎡以下)は、外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火設備を設けるなどの基準に適合させます(建築基準法施行令136条の2第3号・4号)。

ここで注意したいのが、階数の数え方です。防火地域は地階を除かない「階数」、準防火地域は「地階を除く階数」で数えます(表1の「耐火建築物等としなければならない規模」の行の注意)。同じ「3階建て」でも、どちらの地域の建築物かによって、階数の数え方が異なります。

また、防火地域では、建築物に附属する門・塀は、高さ2mを超えるものが制限を受け、高さ2m以下のものは制限を受けません。準防火地域では、木造建築物等に附属する高さ2mを超える門・塀だけが制限を受けます(建築基準法施行令136条の2第5号)。


防火地域と準防火地域のその他の制限

押さえたいのは、表2の行のうち、防火地域だけにある制限は看板で、屋根・隣地境界線に接する外壁・床面積10㎡以内の増築などの建築確認は、2つの地域で同じということです。2つの地域・区域にわたる建築物は、原則として、建築物の全部に防火地域(準防火地域と指定のない区域にわたるときは準防火地域)の規定を適用し、どちらの地域に属する部分が大きいかでは決まりません。


表2 防火地域と準防火地域のその他の制限
項目 防火地域 準防火地域 条文
屋根出題:平成9年 問23・平成2年 問22直近10年の出題なし問われ方:防火地域・準防火地域の屋根は、必ず耐火構造(又は準耐火構造)にする、とする 市街地の火災による火の粉で、防火上有害な発炎や損傷を生じない構造とする(耐火構造にしなければならないわけではない) 防火地域と同じ 建築基準法62条
建築基準法施行令136条の2の2第1項1号・2号
隣地境界線に接する外壁出題:令和3年10月 問17・平成28年 問18 ほか3件直近10年:2回問われ方:外壁が耐火構造でも隣地境界線に接して設けることはできない、とする/外壁が防火構造なら接して設けることができる、とする 外壁が耐火構造なら、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる 防火地域と同じ 建築基準法63条
看板・広告塔・装飾塔など出題:令和元年 問17・平成26年 問17 ほか4件直近10年:1回問われ方:準防火地域の屋上の看板も不燃材料で造る、とする/防火地域の屋上の看板は難燃材料でよい、とする 建築物の屋上に設けるもの、又は高さ3mを超えるものは、主要な部分を不燃材料で造り、又は覆う この制限はない(防火地域だけの制限) 建築基準法64条
建築物が2つの地域・区域にわたるとき出題:令和5年 問17・令和2年12月 問17 ほか5件直近10年:2回問われ方:面積の大きいほうの地域の規定を適用する、とする/防火地域と準防火地域にわたるときは、全部に準防火地域の規定を適用する、とする 準防火地域とにわたるときは、全部に防火地域の規定を適用する(防火地域の外で防火壁で区画された部分には、準防火地域の規定)。指定のない区域とにわたるときも、全部に防火地域の規定を適用する(防火地域の外で防火壁で区画された部分を除く) 指定のない区域とにわたるときは、全部に準防火地域の規定を適用する(準防火地域の外で防火壁で区画された部分を除く) 建築基準法65条1項
建築基準法65条2項
床面積10㎡以内の増築・改築・移転出題:令和6年 問17・平成27年 問17 ほか2件直近10年:1回問われ方:防火地域・準防火地域でも、10㎡以内(8㎡)や100㎡以内の増築なら建築確認は要らない、とする 建築確認が要る(10㎡以内で確認が要らなくなるのは、防火地域・準防火地域の外だけ) 防火地域と同じ 建築基準法6条2項

まず、看板です。看板・広告塔・装飾塔などで、建築物の屋上に設けるもの、又は高さ3mを超えるものは、主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければなりません(建築基準法64条)。この制限は防火地域だけにあり、準防火地域にはありません。

次に、2つの地域で同じ制限です。屋根は、市街地の火災による火の粉で防火上有害な発炎や損傷を生じない構造にしますが、耐火構造にしなければならないわけではありません(建築基準法62条、建築基準法施行令136条の2の2第1項1号・2号)。外壁が耐火構造なら、その外壁を隣地境界線に接して設けることができます(建築基準法63条)。外壁が防火構造にとどまるときは、この63条の扱いはありません。また、防火地域・準防火地域では、床面積10㎡以内の増築・改築・移転でも建築確認が要ります。10㎡以内の増築などで建築確認が要らないのは、防火地域・準防火地域の外に限られます(建築基準法6条2項)。

そして、建築物が2つの地域・区域にわたるときの扱いです。防火地域と準防火地域にわたるときは、建築物の全部に防火地域の規定を適用します。ただし、防火地域の外で防火壁で区画された部分には、準防火地域の規定を適用します(建築基準法65条2項)。これに対して、防火地域又は準防火地域と、指定のない区域にわたるときは、建築物の全部にその防火地域又は準防火地域の規定を適用し、その地域の外で防火壁で区画された部分は除かれます(同条1項)。防火壁の外の部分に、準防火地域の規定が適用されるか、どちらの規定も適用されないかが、1項と2項の違いです。


建蔽率の緩和(防火地域・準防火地域と角地)

表3の中心は、10分の1を加えるのは、防火地域内の耐火建築物等(建蔽率の限度が10分の8とされている地域の外)と、準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等で、防火地域内の準耐火建築物等には、この緩和がないという点です。建蔽率の数値そのものは用途地域などで決まるので、このページでは、防火地域・準防火地域にかかわる緩和だけを扱います。


表3 建蔽率の緩和と、建蔽率の制限を適用しない場合
項目 内容 条文
防火地域内の耐火建築物等(建蔽率の限度が10分の8とされている地域の外)出題:平成26年 問18直近10年の出題なし問われ方:(正しい選択肢として出題) 都市計画で定めた建蔽率の数値に10分の1を加える 建築基準法53条3項1号
防火地域内の耐火建築物等(建蔽率の限度が10分の8とされている地域)出題:令和6年 問18・令和2年12月 問18 ほか5件直近10年:2回問われ方:10分の9に緩和される、とする/限度を超えるには特定行政庁の許可が要る、とする/10分の8の地域でなくても建蔽率の制限を適用しない、とする 建蔽率の制限を適用しない(10分の8とされている地域は、商業地域と、第一種・第二種住居地域・準住居地域・準工業地域・近隣商業地域で都市計画に10分の8と定めた地域) 建築基準法53条6項1号
防火地域内の準耐火建築物等出題:令和元年 問18直近10年:1回問われ方:防火地域の準耐火建築物にも10分の1を加える、とする この緩和はない(防火地域で緩和を受けるのは耐火建築物等だけ) 建築基準法53条3項1号
準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等出題:令和5年 問18・令和3年10月 問18直近10年:2回問われ方:(正しい選択肢として出題)注意:令和元年6月24日までは、準防火地域内の建築物にこの緩和はなかった(平成30年法律第67号。令和元年6月25日施行) 都市計画で定めた建蔽率の数値に10分の1を加える(建蔽率の限度が10分の8の地域でも、制限を適用しない扱いにはならない) 建築基準法53条3項1号
特定行政庁が指定する角地(街区の角にある敷地など)の建築物出題:平成元年 問20直近10年の出題なし問われ方:特定行政庁が指定する角地の耐火建築物には、建蔽率の制限を適用しない、とする 都市計画で定めた建蔽率の数値に10分の1を加える 建築基準法53条3項2号
防火地域・準防火地域の緩和と、角地の緩和の両方に当たるとき出題:令和5年 問18・令和3年10月 問18直近10年:2回問われ方:(正しい選択肢として出題) 都市計画で定めた建蔽率の数値に10分の2を加える 建築基準法53条3項

「耐火建築物等」は耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止性能を持つ建築物、「準耐火建築物等」は準耐火建築物又はこれと同等以上の延焼防止性能を持つ建築物(耐火建築物等を除く)です(建築基準法53条3項1号)。

まず、10分の1を加える場合です。防火地域内の耐火建築物等(建蔽率の限度が10分の8とされている地域の外)と、準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等は、都市計画で定めた建蔽率の数値に10分の1を加えます(建築基準法53条3項1号)。特定行政庁が指定する角地の建築物も10分の1を加え(同項2号)、防火地域・準防火地域の緩和と角地の緩和の両方に当たるときは、10分の2を加えます(同項)。

次に、建蔽率の制限を適用しない場合です。建蔽率の限度が10分の8とされている地域内で、防火地域内にある耐火建築物等には、建蔽率の制限を適用しません(建築基準法53条6項1号)。準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等は、10分の8の地域内でも、10分の1を加える扱いにとどまります(建築基準法53条3項1号)。どの地域が10分の8とされているかは、用途地域と都市計画で決まります(表3の「防火地域内の耐火建築物等(建蔽率の限度が10分の8とされている地域)」の行)。

なお、準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等の緩和は、令和元年6月25日から設けられたものです(表3の注意)。


地域の指定と関係なく規模・用途で決まる防火の規制

ここまでは、防火地域・準防火地域の中の規制でした。表4は、地域の指定と関係なく、建築物の規模や用途で決まる規制です。表4を読むときの軸は、延べ面積が1,000㎡を超えると、木造建築物等には外壁・軒裏の防火構造(25条)、建築物には防火壁・防火床による区画(26条。耐火建築物・準耐火建築物などを除く)の規制がかかるという点です。


表4 地域の指定と関係なく、規模・用途で決まる防火の規制
項目 内容 条文
延べ面積が1,000㎡を超える木造建築物等出題:令和7年 問17直近10年:1回問われ方:(正しい選択肢として出題)宅建の数値のページで見る 外壁・軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、屋根を22条1項の構造とする(同一敷地内に2以上の木造建築物等があるときは、延べ面積を合計する) 建築基準法25条
延べ面積が1,000㎡を超える建築物出題:平成15年 問20・平成12年 問22直近10年の出題なし問われ方:各区画を500㎡以内とする、とする/延べ面積800㎡でも防火壁で区画する、とする宅建の数値のページで見る 防火壁又は防火床で有効に区画し、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内とする(木造に限らない) 建築基準法26条1項
防火壁・防火床で区画しなくてよい建築物出題:令和2年10月 問17・平成28年 問18 ほか3件直近10年:2回問われ方:耐火建築物・準耐火建築物でも、延べ面積1,000㎡を超えれば防火壁で区画する、とする注意:26条で除かれるのは耐火建築物・準耐火建築物で、61条の「耐火建築物等」「準耐火建築物等」(同等以上の延焼防止性能のもの)とは範囲が違う 耐火建築物・準耐火建築物、卸売市場の上家・機械製作工場などで一定のもの、畜舎などで一定のもの 建築基準法26条1項1号・2号・3号
倉庫出題:令和2年12月 問17直近10年:1回問われ方:(正しい選択肢として出題)宅建の数値のページで見る 倉庫の用途に供する3階以上の部分の床面積の合計が200㎡以上のものは、耐火建築物とする 建築基準法27条2項1号

25条から見ていきます。延べ面積が1,000㎡を超える木造建築物等は、外壁・軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造とし、屋根を22条1項の構造としなければなりません。同一敷地内に2以上の木造建築物等があるときは、延べ面積を合計します(建築基準法25条)。

26条は、木造かどうかを問いません。延べ面積が1,000㎡を超える建築物は、防火壁又は防火床で有効に区画し、各区画の床面積の合計をそれぞれ1,000㎡以内にしなければなりません(建築基準法26条1項)。区画しなくてよいのは、耐火建築物・準耐火建築物、卸売市場の上家・機械製作工場などで一定のもの、畜舎などで一定のものです(同項1号・2号・3号)。ここで除かれるのは「耐火建築物・準耐火建築物」で、表1の「耐火建築物等」「準耐火建築物等」(同等以上の延焼防止性能を持つものを含む)とは対象の範囲が異なります(表4の注意)。

また、倉庫の用途に供する3階以上の部分の床面積の合計が200㎡以上の倉庫は、耐火建築物としなければなりません(建築基準法27条2項1号)。

表1〜表4を通して見ると、防火地域・準防火地域の選択肢の正誤は、階数と延べ面積で段を決め、看板と、建蔽率の10分の8の地域の扱いで2つの地域の違いを確かめると、判断しやすくなります。地域の指定と関係のない延べ面積1,000㎡超の規制は、表4で別に確かめておきましょう。


よくある質問

防火地域と準防火地域で、耐火建築物等にしなければならない規模はどう違いますか?

建築基準法61条1項と建築基準法施行令136条の2第1号の定めでは、防火地域は階数が3以上又は延べ面積が100㎡を超える建築物、準防火地域は地階を除く階数が4以上又は延べ面積が1,500㎡を超える建築物です。防火地域は地階を除かない「階数」、準防火地域は「地階を除く階数」で数えます。「耐火建築物等」は、耐火建築物のほか、これと同等以上の延焼防止性能を持つ建築物を含みます。準耐火建築物等にしなければならない規模とあわせて、このページの表1で確かめられます。

建築物が防火地域と準防火地域にまたがるときは、どちらの規制がかかりますか?

建築物の全部に、防火地域の規定がかかります。ただし、防火地域の外で防火壁で区画された部分には、準防火地域の規定がかかります(建築基準法65条2項)。どちらの地域に属する部分が大きいかでは決まりません。防火地域又は準防火地域と、指定のない区域にまたがるときの扱いは、このページの表2の「建築物が2つの地域・区域にわたるとき」の行で確かめられます。

防火地域の看板は、どんなものが制限されますか?

防火地域内の看板・広告塔・装飾塔などで、建築物の屋上に設けるもの、又は高さ3mを超えるものは、主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければなりません(建築基準法64条)。この制限は防火地域だけにあり、準防火地域にはありません。

防火地域・準防火地域で、建蔽率はどれだけ緩和されますか?

建築基準法53条3項1号の定めでは、防火地域内の耐火建築物等(建蔽率の限度が10分の8とされている地域の外)と、準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等は、都市計画で定めた建蔽率の数値に10分の1を加えます。特定行政庁が指定する角地の緩和と両方に当たるときは、10分の2を加えます(同項)。また、建蔽率の限度が10分の8とされている地域内で、防火地域内にある耐火建築物等には、建蔽率の制限を適用しません(同条6項1号)。防火地域内の準耐火建築物等には、53条3項1号の10分の1を加える緩和も、同条6項1号の建蔽率の制限を適用しない扱いもありません(特定行政庁が指定する角地にあれば、角地の10分の1は加えます)。


関連するページ

建蔽率の限度が10分の8とされている地域がどこかは、用途地域で決まります。用途地域については、宅建の用途地域のページで確かめられます。

このページの表にある面積や高さなどの数値を、科目や論点をまたいで並べて確かめたいときは、宅建の数値のページで調べることができます。表の行の「宅建の数値のページで見る」からも、関係する数値の行に移れます。

法令上の制限のほかの論点は、宅建の法令上の制限のページから探せます。