宅建試験の受験生が用途地域でつまずきやすいのは、13の用途地域のどこに何を建てられるかが、地域ごと・用途ごとに少しずつ違うところです。結論を先にお伝えすると、用途地域は13種類(住居系8・商業系2・工業系3)で、どの地域にどの建築物を建てられるかは、建築基準法48条1項〜13項と別表第二で決まります。表1は、主な用途を行に、13の用途地域を列に並べて、その組合せを1枚で見渡せるようにしたものです。
それぞれの用途地域の目的は、都市計画法9条1項〜13項が定めています。建築基準法の用途制限(一般には用途規制とも呼ばれます)と、この目的の文言を並べると、表1の並びを覚えやすくなります。そこで、表2では地域の目的と主な用途制限の対応を、表3では特定行政庁の許可などの例外と、敷地が2つ以上の用途地域にわたるときの扱いを確かめます。
本記事は、2026年9月時点で施行されている建築基準法・建築基準法施行令・都市計画法にもとづいています。令和9年度(2027年度)試験の法令基準日は2027年4月1日です。
13の用途地域と用途制限の一覧表
表1の読み方の軸は、行(用途)ごとに、どの地域から×が始まり、どの地域で×が終わるかを見ることです。列は、住居系の8地域(田園住居地域は準住居地域の次)、商業系の2地域、工業系の3地域の順で、都市計画法9条1項〜13項の順に並べています。なお、表1の×は、特定行政庁の許可(表3)を受けない場合の結論です。
「出題」は、昭和63年〜令和7年の本試験の過去問で、年度と問番号を確かめたものだけを載せています。「直近10年」は平成28年〜令和7年の本試験で、その行の論点が選択肢に出た回数です。「問われ方」は、過去問で誤りの選択肢として出た形です。正しい選択肢としてだけ出たものは「(正しい選択肢として出題)」としています。
○=建てられる △=条件つきで建てられる(条件はマスの中) ×=建てられない
用途地域の略称:一低=第一種低層住居専用地域/二低=第二種低層住居専用地域/一中高=第一種中高層住居専用地域/二中高=第二種中高層住居専用地域/一住=第一種住居地域/二住=第二種住居地域/準住=準住居地域/田園=田園住居地域/近商=近隣商業地域/商業=商業地域/準工=準工業地域/工業=工業地域/工専=工業専用地域
| 用途 | 第一種低層住居専用地域 | 第二種低層住居専用地域 | 第一種中高層住居専用地域 | 第二種中高層住居専用地域 | 第一種住居地域 | 第二種住居地域 | 準住居地域 | 田園住居地域 | 近隣商業地域 | 商業地域 | 準工業地域 | 工業地域 | 工業専用地域 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 住宅・共同住宅・寄宿舎・下宿 | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない |
| 条文:建築基準法別表第二(い)項1号・3号/建築基準法別表第二(わ)項2号・3号 | |||||||||||||
| 兼用住宅(店舗・事務所などを兼ねる住宅) | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない |
| 補足:この行は、第一種低層住居専用地域で建てられる兼用住宅の条件(延べ面積の2分の1以上を居住の用に供し、店舗・事務所などの部分が50㎡以下)を満たすもの。兼ねられる用途は、事務所、日用品の販売を主たる目的とする店舗・食堂・喫茶店、理髪店・美容院・クリーニング取次店、学習塾など政令で定めるもの。第一種低層住居専用地域で店舗・事務所などを兼ねられるのは、この兼用住宅だけ条文:建築基準法別表第二(い)項2号/建築基準法施行令130条の3/建築基準法別表第二(わ)項2号 | |||||||||||||
| 物品販売業を営む店舗・飲食店 | 建てられない | 条件つき150㎡以内 | 条件つき500㎡以内 | 条件つき1,500㎡以内 | 条件つき3,000㎡以内 | 条件つき10,000㎡以内 | 条件つき10,000㎡以内 | 条件つき150㎡以内 | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 条件つき10,000㎡以内 | 建てられない |
| 補足:第二種低層住居専用地域・田園住居地域で建てられるのは、日用品の販売を主たる目的とする店舗・食堂・喫茶店など政令で定めるもの。第二種低層・第一種中高層・第二種中高層住居専用地域と田園住居地域は、2階以下(3階以上の部分をその用途に供しない)であることも要件になる。田園住居地域では、その地域と周辺で生産された農産物の販売を主たる目的とする店舗などは500㎡以内まで。第一種低層住居専用地域は、兼用住宅の店舗の部分だけ。近隣商業地域・準工業地域でも、専ら性的好奇心をそそる写真その他の物品の販売を目的とする店舗など政令で定めるものは建てられない条文:建築基準法別表第二(ろ)項2号/建築基準法施行令130条の5の2第1号/建築基準法別表第二(は)項5号/建築基準法施行令130条の5の3第2号/建築基準法別表第二(に)項7号・8号/建築基準法別表第二(ほ)項4号/建築基準法別表第二(へ)項6号/建築基準法別表第二(と)項6号/建築基準法別表第二(ち)項4号・5号/建築基準法別表第二(り)項3号/建築基準法別表第二(る)項3号/建築基準法施行令130条の9の5/建築基準法別表第二(を)項7号/建築基準法別表第二(わ)項5号 | |||||||||||||
| ホテル・旅館 | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 条件つき3,000㎡以内 | 建てられる | 建てられる | 建てられない | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない | 建てられない |
| 条文:建築基準法別表第二(に)項4号/建築基準法別表第二(ほ)項4号/建築基準法別表第二(を)項2号/建築基準法別表第二(わ)項1号 | |||||||||||||
| ボーリング場・スケート場・水泳場など(運動施設) | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 条件つき3,000㎡以内 | 建てられる | 建てられる | 建てられない | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない |
| 補足:第二種中高層住居専用地域・工業専用地域で建てられない運動施設には、スキー場・ゴルフ練習場・バッティング練習場も含まれる条文:建築基準法別表第二(に)項3号/建築基準法施行令130条の6の2/建築基準法別表第二(ほ)項4号/建築基準法別表第二(わ)項7号 | |||||||||||||
| カラオケボックスなど | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 条件つき10,000㎡以内 | 条件つき10,000㎡以内 | 建てられない | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 条件つき10,000㎡以内 | 条件つき10,000㎡以内 |
| 条文:建築基準法別表第二(に)項1号/建築基準法別表第二(ほ)項3号/建築基準法別表第二(へ)項6号/建築基準法別表第二(と)項6号/建築基準法別表第二(を)項7号/建築基準法別表第二(わ)項1号 | |||||||||||||
| マージャン屋・ぱちんこ屋・射的場など | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 条件つき10,000㎡以内 | 条件つき10,000㎡以内 | 建てられない | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 条件つき10,000㎡以内 | 建てられない |
| 補足:勝馬投票券発売所・場外車券売場も同じ条文:建築基準法別表第二(に)項1号/建築基準法別表第二(ほ)項2号/建築基準法別表第二(へ)項6号/建築基準法別表第二(と)項6号/建築基準法別表第二(を)項7号/建築基準法別表第二(わ)項8号 | |||||||||||||
| 劇場・映画館・演芸場・観覧場 | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 条件つき客席200㎡未満 | 建てられない | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない | 建てられない |
| 補足:準住居地域の上限は、延べ面積ではなく客席の部分の床面積の合計で判断する。近隣商業地域・準工業地域でも、ストリップ劇場・のぞき劇場など政令で定めるものは建てられない条文:建築基準法別表第二(に)項1号/建築基準法別表第二(ほ)項1号/建築基準法別表第二(へ)項3号/建築基準法別表第二(と)項5号/建築基準法別表第二(り)項3号/建築基準法別表第二(る)項3号/建築基準法別表第二(を)項4号/建築基準法別表第二(わ)項1号 | |||||||||||||
| キャバレー・料理店など | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられる | 建てられる | 建てられない | 建てられない |
| 条文:建築基準法別表第二(に)項1号/建築基準法別表第二(ほ)項1号/建築基準法別表第二(へ)項1号/建築基準法別表第二(と)項1号/建築基準法別表第二(り)項2号/建築基準法別表第二(を)項3号/建築基準法別表第二(わ)項1号 | |||||||||||||
| 個室付浴場業に係る公衆浴場など | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられる | 建てられない | 建てられない | 建てられない |
| 条文:建築基準法別表第二(い)項7号/建築基準法別表第二(に)項1号/建築基準法別表第二(り)項3号/建築基準法施行令130条の9の5/建築基準法別表第二(る)項3号/建築基準法別表第二(を)項1号 | |||||||||||||
| 幼稚園・小学校・中学校・高等学校 | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない | 建てられない |
| 補足:工業地域・工業専用地域でも、幼保連携型認定こども園は建てられる条文:建築基準法別表第二(い)項4号/建築基準法別表第二(を)項5号/建築基準法別表第二(わ)項1号 | |||||||||||||
| 大学・高等専門学校・専修学校など | 建てられない | 建てられない | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない | 建てられない |
| 条文:建築基準法別表第二(い)項4号/建築基準法別表第二(は)項2号/建築基準法別表第二(を)項5号/建築基準法別表第二(わ)項1号 | |||||||||||||
| 病院 | 建てられない | 建てられない | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない | 建てられない |
| 条文:建築基準法別表第二(は)項3号/建築基準法別表第二(を)項6号/建築基準法別表第二(わ)項1号 | |||||||||||||
| 診療所・公衆浴場・保育所など | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる |
| 補足:公衆浴場は、個室付浴場業に係るものを除く条文:建築基準法別表第二(い)項6号・7号・8号 | |||||||||||||
| 老人ホーム・福祉ホームなど | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない |
| 条文:建築基準法別表第二(い)項6号/建築基準法別表第二(わ)項4号 | |||||||||||||
| 図書館・博物館など | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられない |
| 条文:建築基準法別表第二(い)項4号/建築基準法別表第二(わ)項6号 | |||||||||||||
| 神社・寺院・教会など | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる |
| 条文:建築基準法別表第二(い)項5号 | |||||||||||||
| 原動機を使用する工場(作業場の床面積の合計) | 建てられない | 条件つきパン屋などで作業場50㎡以内 | 条件つきパン屋などで作業場50㎡以内 | 条件つきパン屋などで作業場50㎡以内 | 条件つき50㎡以内 | 条件つき50㎡以内 | 条件つき50㎡以内(自動車修理工場は150㎡以内) | 条件つき農産物の処理などに限る | 条件つき150㎡以内 | 条件つき150㎡以内 | 条件つき危険性の大きい一定の事業を除く | 建てられる | 建てられる |
| 補足:第二種低層・第一種中高層・第二種中高層住居専用地域で建てられるのは、パン屋・米屋・豆腐屋・菓子屋などで作業場50㎡以内の政令で定めるものだけ(第一種低層住居専用地域は兼用住宅の部分だけ)。田園住居地域で建てられるのは、農産物の生産・集荷・処理・貯蔵に供するもの(著しい騒音を発生する一定のものを除く)。近隣商業地域・商業地域では、日刊新聞の印刷所と、作業場300㎡以内の自動車修理工場も建てられる。面積のほかに、事業の種類で建てられない工場もある条文:建築基準法施行令130条の5の2第4号/建築基準法施行令130条の5の3第1号/建築基準法別表第二(に)項2号/建築基準法施行令130条の6/建築基準法別表第二(ほ)項1号/建築基準法別表第二(へ)項2号/建築基準法別表第二(と)項2号・3号/建築基準法別表第二(ち)項2号/建築基準法別表第二(り)項1号/建築基準法別表第二(ぬ)項2号・3号/建築基準法別表第二(る)項1号 | |||||||||||||
| 倉庫業を営む倉庫 | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられない | 建てられる | 建てられない | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる | 建てられる |
| 条文:建築基準法別表第二(に)項1号/建築基準法別表第二(ほ)項1号/建築基準法別表第二(へ)項5号 | |||||||||||||
建築基準法48条1項〜13項と別表第二によります。面積は、その用途に供する部分の床面積の合計です(劇場・映画館・演芸場・観覧場は客席の部分の床面積の合計)。特定行政庁の許可による例外、特別用途地区・地区計画の条例による緩和・強化、敷地が2つ以上の用途地域にわたるときの扱いは表3にあります。
13の地域すべてが○の行から見ていきます。表1では、神社・寺院・教会など(建築基準法別表第二(い)項5号)と、診療所・公衆浴場・保育所など(同項6号・7号・8号)の2つの行の建築物が、どの用途地域でも建てられます。公衆浴場は、個室付浴場業に係るものを除きます(表1の補足)。
次に、工業専用地域だけが×の行です。住宅・共同住宅・寄宿舎・下宿、兼用住宅、老人ホーム・福祉ホームなど、図書館・博物館などの4行がこれにあたり、工業地域までの12の地域では○です(建築基準法別表第二(わ)項2号・3号・4号・6号)。つまり、表1で住宅が×になるのは工業専用地域だけです。同じ福祉の施設でも、保育所の行はすべて○、老人ホーム・福祉ホームの行は工業専用地域で×なので、2つの行を取り違えないようにしましょう。
反対に、両端に×が出る行もあります。大学・高等専門学校・専修学校などの行と病院の行は、第一種・第二種低層住居専用地域と田園住居地域、工業地域・工業専用地域で×で、第一種中高層住居専用地域から○になります(建築基準法別表第二(は)項2号・3号、(を)項5号・6号、(わ)項1号)。幼稚園・小学校・中学校・高等学校の行は、第一種低層住居専用地域でも○で(同表(い)項4号)、×は工業地域・工業専用地域だけです。ただし、工業地域・工業専用地域でも、幼保連携型認定こども園は建てられます(同表(を)項5号。表1の補足)。
物品販売業を営む店舗・飲食店の行は、△の面積の上限が、地域ごとに段階的に設けられています(面積以外の条件は次の段落。条文は表1の条文の列)。第二種低層住居専用地域と田園住居地域で150㎡以内、第一種中高層住居専用地域で500㎡以内、第二種中高層住居専用地域で1,500㎡以内、第一種住居地域で3,000㎡以内、第二種住居地域・準住居地域・工業地域で10,000㎡以内で、近隣商業地域・商業地域・準工業地域は○です。第一種低層住居専用地域と工業専用地域は×で、第一種低層住居専用地域で店舗を営めるのは、兼用住宅の店舗の部分だけです。ここでいう面積は、延べ面積ではなく、その用途に供する部分の床面積の合計です(表1の注記)。
第二種低層住居専用地域と田園住居地域の150㎡以内は、日用品の販売を主たる目的とする店舗・食堂・喫茶店など政令で定めるものに限られます(建築基準法別表第二(ろ)項2号・(ち)項5号、建築基準法施行令130条の5の2第1号)。第二種低層・第一種中高層・第二種中高層住居専用地域と田園住居地域では、3階以上の部分をその用途に供しないもの(2階以下)であることも要件です(同表(ろ)項2号・(は)項5号・(に)項7号・(ち)項4号・5号)。田園住居地域では、その地域と周辺で生産された農産物の販売を主たる目的とする店舗などは、500㎡以内まで建てられます(同表(ち)項4号)。また、近隣商業地域・準工業地域でも、専ら性的好奇心をそそる写真その他の物品の販売を目的とする店舗など政令で定めるものは建てられません(同表(り)項3号・(る)項3号、建築基準法施行令130条の9の5)。
劇場・映画館・演芸場・観覧場の行で見落としやすいのが、準住居地域です。近隣商業地域・商業地域・準工業地域は○ですが、準住居地域でも、客席の部分の床面積の合計が200㎡未満のものは建てられます(建築基準法別表第二(と)項5号)。なお、近隣商業地域・準工業地域でも、ストリップ劇場など政令で定めるものは建てられません(同表(り)項3号・(る)項3号、建築基準法施行令130条の9の5)。
カラオケボックスなどの行と、マージャン屋・ぱちんこ屋・射的場などの行は、第一種住居地域までの5つの地域と田園住居地域で×で、第二種住居地域・準住居地域・工業地域で10,000㎡以内、近隣商業地域・商業地域・準工業地域で○です。2つの行が分かれるのは工業専用地域です。マージャン屋・ぱちんこ屋などは、工業専用地域では建てられません(表1の×。建築基準法別表第二(わ)項8号)。カラオケボックスなどは、工業専用地域でも10,000㎡以内なら建てられます(表1の△)。ホテル・旅館の行は、第一種住居地域で3,000㎡以内の△、第二種住居地域・準住居地域と商業系・準工業地域で○で、住居専用地域・田園住居地域と工業地域・工業専用地域では×です(同表(に)項4号・(ほ)項4号・(を)項2号・(わ)項1号)。
原動機を使用する工場の行は、作業場の床面積の合計だけでは判断できません。事業の種類によって建てられない工場もあり、第二種低層・第一種中高層・第二種中高層住居専用地域で建てられるのは、パン屋・米屋・豆腐屋・菓子屋など作業場50㎡以内の政令で定めるものだけです(表1の補足)。
用途地域の覚え方:地域の目的から制限を読む
表1の並びは、13の地域を1つずつ覚えるより、都市計画法9条が定める地域の目的の文言が、表1の×の並びに対応していると考えると整理しやすくなります。表2は、13の用途地域ごとに、都市計画法9条の目的と、建築基準法別表第二の定め方と主な用途制限を並べたものです。この見出しでも、「建てられない」は特定行政庁の許可(表3)を受けない場合の結論です。
| 項目 | 都市計画法9条が定める地域の目的 | 建築基準法別表第二の定め方と主な用途制限 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 第一種低層住居専用地域 | 低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域 | 建てられるものを列挙((い)項)。住宅・兼用住宅、幼稚園〜高等学校、図書館、神社・寺院・教会、老人ホーム・保育所、診療所など。店舗・飲食店は兼用住宅の部分だけで、大学・病院は建てられない | 都市計画法9条1項 建築基準法48条1項 建築基準法別表第二(い)項 |
| 第二種低層住居専用地域 | 主として低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域 | 建てられるものを列挙((ろ)項)。(い)項1号〜9号のものに加えて、日用品の販売を主たる目的とする店舗・食堂・喫茶店、理髪店・美容院などのサービス業を営む店舗、学習塾など(政令で定めるもの)で150㎡以内・2階以下のもの | 都市計画法9条2項 建築基準法48条2項 建築基準法別表第二(ろ)項1号・2号 建築基準法施行令130条の5の2 |
| 第一種中高層住居専用地域 | 中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域 | 建てられるものを列挙((は)項)。(い)項1号〜9号のものに加えて、大学・高等専門学校・専修学校、病院、老人福祉センター、店舗・飲食店などで500㎡以内・2階以下のもの | 都市計画法9条3項 建築基準法48条3項 建築基準法別表第二(は)項1号・2号・3号・4号・5号 |
| 第二種中高層住居専用地域 | 主として中高層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域 | 建ててはならないものを列挙((に)項)。(は)項に掲げる建築物以外の用途は、1,500㎡を超えるもの・3階以上の部分をその用途に供するものは建てられない(政令で定めるものを除く)。ホテル・旅館、ボーリング場などの運動施設、自動車教習所は建てられない | 都市計画法9条4項 建築基準法48条4項 建築基準法別表第二(に)項 |
| 第一種住居地域 | 住居の環境を保護するため定める地域 | 建ててはならないものを列挙((ほ)項)。(は)項に掲げる建築物以外の用途は、3,000㎡を超えるものは建てられない(政令で定めるものを除く)。マージャン屋・ぱちんこ屋・カラオケボックスなどは建てられない | 都市計画法9条5項 建築基準法48条5項 建築基準法別表第二(ほ)項 |
| 第二種住居地域 | 主として住居の環境を保護するため定める地域 | 建ててはならないものを列挙((へ)項)。劇場・映画館・演芸場・観覧場、倉庫業を営む倉庫、作業場50㎡を超える原動機を使用する工場は建てられない。店舗・飲食店・遊技場などは10,000㎡を超えるものは建てられない | 都市計画法9条6項 建築基準法48条6項 建築基準法別表第二(へ)項 |
| 準住居地域 | 道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利便の増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するため定める地域 | 建ててはならないものを列挙((と)項)。第二種住居地域と違い、倉庫業を営む倉庫、作業場の床面積の合計が50㎡を超え150㎡以内の自動車修理工場、客席の部分200㎡未満の劇場・映画館・演芸場・観覧場は建てられる | 都市計画法9条7項 建築基準法48条7項 建築基準法別表第二(と)項 |
| 田園住居地域 | 農業の利便の増進を図りつつ、これと調和した低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域 | 建てられるものを列挙((ち)項)。(い)項1号〜9号のものに加えて、農産物の生産・集荷・処理・貯蔵に供するもの、農業の生産資材の貯蔵に供するもの、その地域と周辺で生産された農産物の販売を主たる目的とする店舗、その農産物を材料とする料理の提供を主たる目的とする飲食店などで500㎡以内・2階以下のもの、日用品の販売を主たる目的とする店舗・食堂・喫茶店、理髪店・美容院などのサービス業を営む店舗、学習塾など(政令で定めるもの)で150㎡以内・2階以下のもの | 都市計画法9条8項 建築基準法48条8項 建築基準法別表第二(ち)項1号・2号・3号・4号・5号 建築基準法施行令130条の9の4 建築基準法施行令130条の5の2 |
| 近隣商業地域 | 近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するため定める地域 | 建ててはならないものを列挙((り)項)。キャバレー・料理店、個室付浴場業に係る公衆浴場などは建てられない。店舗・飲食店、劇場・映画館などに面積の上限はない | 都市計画法9条9項 建築基準法48条9項 建築基準法別表第二(り)項 |
| 商業地域 | 主として商業その他の業務の利便を増進するため定める地域 | 建ててはならないものを列挙((ぬ)項)。キャバレー・料理店、個室付浴場業に係る公衆浴場なども建てられる。作業場150㎡を超える原動機を使用する工場(日刊新聞の印刷所、作業場300㎡以内の自動車修理工場を除く)などは建てられない | 都市計画法9条10項 建築基準法48条10項 建築基準法別表第二(ぬ)項 |
| 準工業地域 | 主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域 | 建ててはならないものを列挙((る)項)。危険性が大きいなどの一定の事業の工場、危険物の貯蔵・処理に供する一定のもの、個室付浴場業に係る公衆浴場などは建てられない。店舗・飲食店、劇場・映画館などに面積の上限はない | 都市計画法9条11項 建築基準法48条11項 建築基準法別表第二(る)項 |
| 工業地域 | 主として工業の利便を増進するため定める地域 | 建ててはならないものを列挙((を)項)。ホテル・旅館、キャバレー・料理店、劇場・映画館、学校(幼保連携型認定こども園を除く)、病院は建てられない。店舗・飲食店・遊技場などは10,000㎡を超えるものは建てられない。住宅・老人ホーム・図書館は建てられる | 都市計画法9条12項 建築基準法48条12項 建築基準法別表第二(を)項 |
| 工業専用地域 | 工業の利便を増進するため定める地域 | 建ててはならないものを列挙((わ)項)。工業地域で建てられないものに加えて、住宅・共同住宅・寄宿舎・下宿、老人ホーム・福祉ホーム、物品販売業を営む店舗・飲食店、図書館・博物館、運動施設、マージャン屋・ぱちんこ屋などは建てられない。13の用途地域のうち住宅を建てられないのは、この地域だけ | 都市計画法9条13項 建築基準法48条13項 建築基準法別表第二(わ)項 |
第一種・第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、田園住居地域の4つは「建てられるもの」を列挙し、そのほかの9つは「建ててはならないもの」を列挙しています(建築基準法48条1項〜13項)。
表2の2列目では、まず別表第二の定め方の違いを見ます。第一種・第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、田園住居地域の4つは、「建てられるもの」を別表第二に並べ、それ以外の建築物は建ててはならないとしています(建築基準法48条1項・2項・3項・8項)。ほかの9つの地域は、「建ててはならないもの」を並べ、並んでいないものは建てられます(同条4項〜7項・9項〜13項)。つまり、この4つの地域の表1の×は、別表第二に並んでいないことによるもので、ほかの9つの地域の×は、別表第二に「建ててはならないもの」として並んでいることによるものです。
次に、目的の文言を2つずつ見比べます。都市計画法9条は、第一種低層住居専用地域を「低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」、第二種低層住居専用地域を「主として低層住宅に係る良好な住居の環境を保護するため定める地域」としています(都市計画法9条1項・2項)。同じ形の組は、第一種・第二種中高層住居専用地域(同条3項・4項)、第一種・第二種住居地域(同条5項・6項)、工業専用地域・工業地域(同条13項・12項)にもあります(このページでは、どの組も「主として」が付かない地域を先に書いています)。表1の行で見ると、どの組も、「主として」が付く地域のほうが×が少ないか、△の面積が大きく、制限が緩やかです。第二種低層住居専用地域の日用品の販売を主たる目的とする店舗など(150㎡以内・2階以下)、第二種中高層住居専用地域の店舗・飲食店(1,500㎡以内・2階以下)、第二種住居地域のカラオケボックスやマージャン屋・ぱちんこ屋など(10,000㎡以内)、工業地域の住宅が、その例です。
「低層」と「中高層」の違いは、大学・病院の行に表れます。低層住宅の地域(第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域)では大学・病院が×で、中高層住宅の地域の第一種中高層住居専用地域から○になります(建築基準法別表第二(は)項2号・3号)。
住居系の残りの2つは、目的に住居以外の文言が含まれる地域です。準住居地域の目的には「道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利便の増進」が含まれていて(都市計画法9条7項)、表2のとおり、第二種住居地域では建てられない倉庫業を営む倉庫、作業場の床面積の合計が50㎡を超え150㎡以内の自動車修理工場、客席の部分200㎡未満の劇場・映画館などが、準住居地域では建てられます(建築基準法別表第二(へ)項2号・3号・5号、(と)項2号・5号)。田園住居地域の目的には「農業の利便の増進」が含まれていて(同条8項)、農産物の生産・集荷・処理・貯蔵に供するもの(著しい騒音を発生する一定のものを除く)や、その地域と周辺で生産された農産物の販売を主たる目的とする店舗など(500㎡以内・2階以下)が建てられます(建築基準法別表第二(ち)項2号・4号)。
商業系では、近隣商業地域の目的が「近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進する」ことであり(都市計画法9条9項)、キャバレー・料理店や、個室付浴場業に係る公衆浴場などは建てられません(建築基準法別表第二(り)項2号・3号)。「主として商業その他の業務の利便を増進する」商業地域(同条10項)では、これらも建てられます。工業系では、準工業地域の目的に「環境の悪化をもたらすおそれのない工業」とあります(同条11項)。表1・表2では、準工業地域に危険性が大きいなどの一定の事業の工場は建てられません(建築基準法別表第二(る)項1号)。「主として工業の利便を増進する」工業地域(都市計画法9条12項)では、ホテル・旅館、学校(幼保連携型認定こども園を除く)、病院などが建てられず(建築基準法別表第二(を)項2号・5号・6号)、「工業の利便を増進する」工業専用地域(都市計画法9条13項)では、さらに住宅なども建てられません(建築基準法別表第二(わ)項1号・2号・3号)。
目的の文言から並びを読むのは、表1を覚えるための整理です。都市計画法9条は地域の目的を定める規定で、ある建築物を建てられるかどうかを決めているのは、建築基準法48条と別表第二です。選択肢の正誤は、表1・表2の条文の列(別表第二の項・号)で確かめましょう。
用途制限の例外と、敷地が2つ以上の地域にわたるとき
表3では、次の2点を確かめます。1つ目は、表1の×の例外で、特定行政庁の許可(各項のただし書)と、特別用途地区・地区計画の条例による緩和です(緩和には国土交通大臣の承認が要り、地区計画は集落地区計画を除きます)。2つ目は、敷地が2つ以上の用途地域にわたるときは、敷地の過半が属する用途地域の用途制限が敷地全体にかかることです。
| 項目 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 特定行政庁の許可(各用途地域の用途制限のただし書) | 特定行政庁が、その用途地域の環境・利便を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合は、表1で建てられない用途の建築物も建てられる(準工業地域は、安全上若しくは防火上の危険の度若しくは衛生上の有害の度が低いと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合。工業地域は、工業の利便上又は公益上必要と認めて許可した場合)。許可の前に、利害関係を有する者の意見の聴取と建築審査会の同意が要る(一定の場合を除く) | 建築基準法48条1項〜13項 建築基準法48条15項・16項 |
| 敷地が2つ以上の用途地域にわたるとき | 敷地の過半が属する用途地域の用途制限が、敷地全体に適用される | 建築基準法91条 |
| 特別用途地区内 | 地方公共団体は、条例で用途制限を加える(強化する)ことができ、国土交通大臣の承認を得れば、条例で48条1項〜13項の用途制限を緩和することができる | 建築基準法49条1項・2項 |
| 地区計画などの区域内(地区整備計画などが定められている区域) | 市町村は、地区計画などの内容として定められた用途に関する事項を、条例で制限として定めることができ、国土交通大臣の承認を得れば、条例で48条1項〜13項の用途制限を緩和することができる(緩和は集落地区計画の区域を除く) | 建築基準法68条の2第1項・5項 |
| 卸売市場・火葬場・と畜場・汚物処理場・ごみ焼却場など | 都市計画区域内では、都市計画で敷地の位置が決定しているものでなければ、新築・増築できない(特定行政庁が都道府県都市計画審議会(一定の場合は市町村都市計画審議会)の議を経て、その敷地の位置が都市計画上支障がないと認めて許可した場合などを除く)。敷地の位置が決定していても、48条の用途制限(表1・表2)は別にかかる。学校はこの定めの対象ではない | 建築基準法51条 |
| 用途地域の指定のない区域(市街化調整区域を除く) | 劇場・映画館・演芸場・観覧場(客席の部分)、ナイトクラブなど、店舗・飲食店・展示場・遊技場などで、その用途に供する部分の床面積の合計が10,000㎡を超えるものは建てられない(特定行政庁の許可による例外がある) | 建築基準法48条14項 建築基準法別表第二(か)項 |
特定行政庁の許可は、建築基準法48条1項〜13項のどの項にもあるただし書の定めです。特定行政庁が、その用途地域の環境・利便を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合は、表1で×の建築物も建てられます(準工業地域は、安全上・防火上の危険の度又は衛生上の有害の度が低いと認め、又は公益上やむを得ないと認めた場合。工業地域は、工業の利便上又は公益上必要と認めた場合)。許可の前には、利害関係を有する者の意見の聴取と、建築審査会の同意が要ります(同条15項。一定の場合は、同条16項により、建築審査会の同意が要らない場合や、意見の聴取と同意の両方が要らない場合があります)。
条例による強化と緩和もあります。特別用途地区内では、地方公共団体が条例で用途制限を加える(強化する)ことができ、国土交通大臣の承認を得れば、条例で48条1項〜13項の用途制限を緩和することもできます(建築基準法49条1項・2項)。地区計画などの区域(地区整備計画などが定められている区域)でも、市町村が条例で用途の制限を定めることができ、国土交通大臣の承認を得れば緩和できますが、この緩和は集落地区計画の区域ではできません(建築基準法68条の2第1項・5項)。
敷地が2つ以上の用途地域にわたるときは、敷地の過半が属する用途地域の用途制限が、敷地全体に適用されます(建築基準法91条)。敷地の過半で決まるので、建築物を敷地のどちらの部分に建てるかでは変わりません。ただし、91条のこの扱いは用途制限などについてのもので、建蔽率・容積率・斜線制限などは91条の対象から除かれ、それぞれの規定によります。防火地域・準防火地域も91条の対象から除かれていて、建築物が2つの地域にわたるときは、建築基準法65条1項・2項の定めによります。
防火地域・準防火地域にわたるときの扱いは、宅建の防火地域・準防火地域のページの表2で確かめられます。
卸売市場・火葬場・と畜場・汚物処理場・ごみ焼却場などには、用途制限とは別に、位置の定めがあります。都市計画区域内では、都市計画で敷地の位置が決定しているものでなければ、新築・増築できません(特定行政庁が都道府県都市計画審議会(一定の場合は市町村都市計画審議会)の議を経て、その敷地の位置が都市計画上支障がないと認めて許可した場合などを除く。建築基準法51条)。敷地の位置が決定していても、48条の用途制限(表1・表2)は別にかかります。なお、学校はこの定めの対象ではありません。
また、用途地域の指定のない区域(市街化調整区域を除く)では、劇場・映画館・演芸場・観覧場、ナイトクラブなどや、店舗・飲食店・展示場・遊技場などで、その用途に供する部分(劇場・映画館・演芸場・観覧場は客席の部分)の床面積の合計が10,000㎡を超えるものは建てられません(特定行政庁の許可による例外があります。建築基準法48条14項・別表第二(か)項)。
用途地域の選択肢は、表1の行で結論を出し、並びに迷ったら表2の目的の文言で思い出し、許可・条例・敷地がわたるときの話なら表3に戻る、という3つの表の使い分けで判断しやすくなります。面積の条件は、延べ面積ではなく、その用途に供する部分(劇場などは客席の部分)の床面積の合計で読むことも、あわせて確かめておきましょう。
よくある質問
宅建の用途地域を覚えるコツは、ありますか?
このページでは、都市計画法9条が定める地域の目的の文言と、表1の×の並びを対応させて整理する方法を紹介しています。たとえば、第一種と第二種の組(低層住居専用地域・中高層住居専用地域・住居地域)と、工業専用地域と工業地域の組を見比べてみましょう。どの組も、目的に「主として」が付く地域(第二種の地域と工業地域)のほうが、表1で×が少ないか、△の面積が大きくなっています。また、低層住宅の地域(第一種・第二種低層住居専用地域、田園住居地域)では、表1で大学・病院が×です(特定行政庁の許可がある場合を除く)。これは覚えるための整理で、選択肢の正誤は、建築基準法48条と別表第二(このページの表1・表2の条文の列)で判断します。
すべての用途地域で建てられる建築物は、何ですか?
このページの表1の行の中では、神社・寺院・教会など(建築基準法別表第二(い)項5号)と、診療所・公衆浴場・保育所など(同項6号・7号・8号)の2つの行の建築物が、13の用途地域すべてで建てられます。公衆浴場は、個室付浴場業に係るものを除きます。住宅や老人ホーム・福祉ホームなどは、工業専用地域では建てられない(特定行政庁の許可がある場合を除く)ので、すべての用途地域で建てられるものには入りません(同表(わ)項2号・4号)。
敷地が2つの用途地域にまたがるときは、どちらの用途制限がかかりますか?
敷地の過半が属する用途地域の用途制限が、敷地全体にかかります(建築基準法91条)。たとえば、敷地の過半が第一種中高層住居専用地域なら、残りの部分が第二種低層住居専用地域でも、敷地全体について第一種中高層住居専用地域の用途制限で判断します。この扱いは用途制限などについてのもので、建蔽率・容積率・斜線制限などは91条の対象から除かれています。
準住居地域で映画館は建てられますか?
建築基準法別表第二(と)項5号の定めでは、準住居地域では、劇場・映画館・演芸場・観覧場のうち客席の部分の床面積の合計が200㎡以上のものは建てられません(特定行政庁の許可がある場合を除く)。したがって、客席の部分の床面積の合計が200㎡未満の映画館は建てられます。上限は延べ面積ではなく、客席の部分の床面積で判断します。近隣商業地域・商業地域・準工業地域などの扱いは、このページの表1の「劇場・映画館・演芸場・観覧場」の行で確かめられます。
関連するページ
このページの表にある床面積などの数値を、科目や論点をまたいで並べて確かめたいときは、宅建の数値のページで調べることができます。表の行の「宅建の数値のページで見る」からも、関係する数値の行に移れます。
法令上の制限のほかの論点は、宅建の法令上の制限のページから探せます。