風営法の許可(1号営業)

風営法の許可申請の必要書類|個人・法人の添付書類と様式

1号営業の許可を申請するとき、どの書類をそろえ、どの様式を使えばよいのか。添付書類は内閣府令1条に1号から11号まで定められていますが、申請者が個人か法人か、すでに同じ公安委員会の許可等を受けているかによって使う号が変わり、役員の人数や誰を管理者にするかによって書類の数も変わります。このページでは、法2条1項1号に掲げる営業の許可について、号ごとの書類と様式の番号を整理します。

この記事の要点

  1. 許可申請書には法5条1項1号から6号までの事項を書き、営業の方法を記載した書類その他の内閣府令で定める書類を添付します(法5条1項)。その書類は内閣府令1条1号から11号までに定められています。
  2. 許可申請書は施行規則の別記様式第1号、営業の方法を記載した書類は施行規則の別記様式第2号です(規則9条1項・2項)。誓約書の参考様式である解釈運用基準(通達)の別記様式第1号とは、番号が同じでも別のものです。
  3. 個人の場合は4号、法人の場合は7号の書類をそろえ(すでに同じ公安委員会の許可等を受けている場合は5号・8号)、管理者については10号の書類(写真2葉を含む)が別に定められています。住民票の写しは、本籍(外国人は国籍等)が記載されたものに限られます(4号イ)。

この記事では、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律を「法」、同法施行規則を「規則」、同法に基づく許可申請書の添付書類等に関する内閣府令を「内閣府令」と略します。

このページの目次
  1. 許可申請書に書く事項 ─ 法5条1項
  2. 添付書類 ─ 内閣府令1条の号ごとに
  3. 様式の番号 ─ 「別記様式第1号」が2つある
  4. 書類ごとの注意
  5. 深夜の届出の書類(内閣府令24条)と比べると
  6. 書類をそろえる順番
  7. よくある質問
  8. この記事の根拠

許可申請書に書く事項 ─ 法5条1項

法5条1項は、許可を受けようとする者が許可申請書に記載する事項として、次の6つを挙げています。

  1. 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名(1号)
  2. 営業所の名称及び所在地(2号)
  3. 風俗営業の種別(3号)
  4. 営業所の構造及び設備の概要(4号)
  5. 法24条1項の管理者の氏名及び住所(5号)
  6. 法人にあっては、その役員の氏名及び住所(6号)

深夜における酒類提供飲食店営業の届出書の記載事項(法33条1項)は1号・2号・4号に当たる3つだけで、許可申請書では風俗営業の種別・管理者・役員の3つが加わります。

添付書類 ─ 内閣府令1条の号ごとに

法5条1項後段が添付を求める書類の中身は、内閣府令1条が号ごとに定めています。誰が申請するかで、使う号が変わります。

誰が申請しても添える書類(1号・2号・3号・10号)

  • 1号:営業の方法を記載した書類(様式は施行規則の別記様式第2号)
  • 2号:営業所の使用について権原を有することを疎明する書類
  • 3号:営業所の平面図及び営業所の周囲の略図
  • 10号:選任する管理者に係る書類(下の「管理者についての書類」)

個人が申請する場合(4号)

  • イ:住民票の写し(住民基本台帳法7条5号に掲げる事項(外国人にあっては、同法30条の45に規定する国籍等)が記載されているものに限る)
  • ロ:法4条1項各号(7号及び12号を除く)に掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約する書面
  • ハ:民法の一部を改正する法律附則3条3項の規定により従前の例によることとされる準禁治産者又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村(特別区を含む)の長の証明書
  • ニ:未成年者で風俗営業を営むことに関し法定代理人の許可を受けているものは、法定代理人の氏名・住所を記載した書面と、その許可を受けていることを証する書面など

イの「住民基本台帳法7条5号に掲げる事項」は戸籍の表示(本籍・筆頭者)です。法人の役員の書類(7号ホ)と管理者の書類(10号ロ)は「4号イ及びハに掲げる書類」を引用しているため、役員・管理者の住民票の写しも、本籍(外国人は国籍等)が記載されたものに限られます。ハの証明書は、市区町村の窓口では一般に「身分証明書」と呼ばれていますが、呼び名や交付を受けられる窓口(本籍地の市区町村かどうかなど)は市区町村の運用によって異なります。

法人が申請する場合(7号)

  • イ:定款及び登記事項証明書
  • ロ:法4条1項7号及び13号に掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約する書面
  • ハ:申請者と密接な関係を有する法4条1項7号イからハまでに掲げる法人があるときは、その名称及び住所並びに代表者の氏名を記載した書面
  • ニ:申請者が株式会社であるときは、株主名簿の写し
  • ホ:役員に係る4号イ及びハに掲げる書類(住民票の写しと市町村の長の証明書)
  • ヘ:役員に係る法4条1項1号から6号まで及び8号から10号までに掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約する書面

ホとヘは役員ごとに必要なので、役員の多い法人ほど書類が増えます。ロ・ハ・ニは2025年11月28日に施行された改正で加わった書類で、密接な関係を有する法人の範囲は、2025年11月施行分の改正で解説しています。ハの書面は、解釈運用基準(通達)の別記様式第2号を参考として作成し、添付するものとされています(警察庁の解釈運用基準(令和8年7月1日の通達)第12中13(6))。

管理者についての書類(10号)

  • イ:誠実に業務を行うことを誓約する書面
  • ロ:4号イ及びハに掲げる書類(住民票の写しと市町村の長の証明書)
  • ハ:法24条2項各号に掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約する書面
  • ニ:申請前6月以内に撮影した無帽、正面、上三分身、無背景の縦の長さ3.0センチメートル、横の長さ2.4センチメートルの写真で、その裏面に氏名及び撮影年月日を記入したもの2葉

写真の大きさ、枚数、撮影の時期、裏面の記入まで、条文(10号ニ)で定められています。10号は申請者についての4号・7号とは別の号なので、管理者を兼ねる申請者や役員も、10号の書類を別にそろえることになります。同じ人の住民票の写しなどを重複して提出するのか、1通で足りるとするのかは、提出先によって扱いが異なることがあります(管理者の要件は風俗営業許可の要件)。

すでに許可を受けている場合(5号・8号)

申請に係る公安委員会の許可(法3条1項)又は承認(法7条1項・法7条の2第1項・法7条の3第1項)を受けている風俗営業者が別の営業所の許可を申請するときは、個人なら4号ロ・ニの書類(5号)、法人なら7号ロからニまで及びヘの書類と、持分会社であるときは定款(8号)とされています。住民票の写しや市町村の長の証明書(4号イ・ハ、7号ホ)、法人の登記事項証明書と株式会社の定款(7号イ)は、5号・8号には挙げられていません(持分会社の定款は8号ロで求められます)。

この定めの前提は「申請に係る公安委員会」の許可等で、ほかの都道府県の公安委員会の許可では適用されません。同じ公安委員会の許可等を受けていても、確認のために書類の提示を求められることはあります。

そのほかの号

  • 6号:申請者が未成年者である風俗営業者で、法定代理人が以前の許可等のときと同じ場合の書類
  • 9号:火災、震災などで営業所が滅失した場合の特例(法4条3項)を受けようとするときの、滅失したことを疎明する書類。解釈運用基準(第12中13(7))では、例として消防機関(市町村等)が発行する罹災証明書などが挙げられています(特例の要件は風俗営業許可の要件)
  • 11号:ぱちんこ屋など(令8条に規定する営業を含む)の遊技機についての書類

管理者を兼ねる人の住民票の写しなどを重複して提出するか、また5号・8号で実際にどの書類の添付を省けるかは、確認しておく必要があります。

ここで挙げた点は、店舗の実態と所轄の警察署の運用によって判断が分かれます。図面や設備が固まる前に、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課か、風営法を扱う行政書士に確認することをおすすめします。

様式の番号 ─ 「別記様式第1号」が2つある

許可の手続きで使う様式には、施行規則が定めるものと、警察庁の解釈運用基準(通達)が参考として示すものの2系統があり、どちらにも「別記様式第1号」があります。

施行規則が定める様式は次のとおりです。

  • 許可申請書:施行規則の別記様式第1号(規則9条1項)
  • 営業の方法を記載した書類:施行規則の別記様式第2号(規則9条2項)
  • 許可証:施行規則の別記様式第3号(規則10条1項)
  • 風俗営業管理者証:施行規則の別記様式第4号(規則10条3項)
  • 許可証再交付申請書:施行規則の別記様式第5号(規則12条)
  • 変更承認申請書:施行規則の別記様式第10号(規則19条1項)
  • 法9条3項の届出書(管理者の変更など):施行規則の別記様式第11号(規則20条1項)

解釈運用基準が末尾に付けている様式のうち、この許可の申請に関係するのは次の2つです。

  • 誓約書:解釈運用基準(通達)の別記様式第1号。個人用(4号ロ)・法人用(7号ロ)・法人の役員用(7号ヘ)の3種類があります
  • 密接な関係を有する法人の名称等を記載した書面:解釈運用基準(通達)の別記様式第2号(7号ハ)

解釈運用基準(第12中13(5))では、誓約書は別記様式第1号を参考として作成させ、添付させるものとし、連名で提出することを妨げないとされています。「参考として」の位置づけなので、この様式どおりでなければならないとはされていませんが、提出先が誓約書の書式を指定していることもあります。メモや問い合わせで様式を指すときは「施行規則の」「解釈運用基準の」を付けておくと、取り違えを防げます。誓約書を解釈運用基準の別記様式第1号と提出先の書式のどちらで作るか、役員の分を連名にするかは、確認しておく必要があります。

ここで挙げた点は、店舗の実態と所轄の警察署の運用によって判断が分かれます。図面や設備が固まる前に、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課か、風営法を扱う行政書士に確認することをおすすめします。

書類ごとの注意

営業の方法を記載した書類(施行規則の別記様式第2号)

様式は「その1」と「その2」に分かれ、法2条1項1号に掲げる営業は、共通の「その1」と、1号から3号までの営業用の「その2(A)」を使います。

  • その1:営業時間、18歳未満の者を従事者として使用すること、18歳未満の者の立入禁止の表示方法、飲食物(酒類を除く)の提供、酒類の提供(20歳未満の者への提供を防止する方法を含む)、ほかの営業の兼業
  • その2(A):料金と料金の表示方法、客の接待をする場合はその内容、接待を行う者の区分、客に遊興をさせる場合はその内容及び時間帯、和風の客室とその他の客室の数(1号の営業のみ)

接待の内容の欄には、様式の備考6で、接待の種類(談笑及びお酌、踊り、歌唱、遊戯等の別)と、これを行う方法(特定少数の客の近くにはべり談笑の相手となる、客と一緒に歌う等)を記載することとされています。和風の客室とその他の客室の数は、床面積の基準(規則7条の表(法2条1項1号に掲げる営業の項)1号)の和風・その他の区分と対応します。また、営業の方法の変更に係る構造又は設備の変更は軽微な変更に当たらず、あらかじめ公安委員会の承認が必要です(法9条1項・内閣府令2条4号)。その承認が必要かどうかを判断するときの、変更前の営業の方法がこの書類の記載です。

営業所の使用権原を疎明する書類(2号)

解釈運用基準は、2号の書類を次のように整理しています(第12中13(2))。

「営業所の使用について権原を有することを疎明する書類」とは、所有権、賃借権等、当該営業所の使用方法を最終的に決定することができる権原に関するものをいう。

そのうえで、所有している場合は営業所に係る登記簿謄本又は登記事項証明書等、借りている場合はそれに加えて賃貸借契約書の写し又は賃貸人の使用承諾書等が挙げられています。所有者から直接借りていない物件(転貸など)では、登記簿謄本等のほかに、所有者と賃貸人(間に契約の当事者がいればその全員を含む)の使用承諾書、又は間の契約を含む全ての賃貸借契約書の写し等とされています(同イ)。借りる物件では、所有者から申請者までの契約の関係と、どの当事者の使用承諾書をそろえられるかを把握しておくことが大切です。

契約前に確認してください。契約後に判明すると、物件を変えるしかなくなることがあります。

営業所の平面図と周囲の略図(3号)

3号は「営業所の平面図及び営業所の周囲の略図」を1つの号で求めています。深夜の届出(内閣府令24条1号ロ)が平面図だけなのと違い、許可では周囲の略図も国の法令が定める添付書類です。

国の法令には入っていない書類

1号の許可では、周囲の略図と使用権原の書類が内閣府令1条の各号に含まれているので、各号に挙げられていないもので提出を求められやすいのは、構造設備の基準を確かめるための次のような資料です。

  • 求積表・求積図(客室ごとの床面積の計算。求積図と面積の計算)
  • 照明設備・音響設備の配置図(照度・騒音の基準を確かめるため)
  • 営業所の写真(外観・客室の内部)

飲食店営業許可証の写しやメニューなど、深夜の届出でも求められることがある書類は、必要書類と様式の書き方で解説しています。申請書と一緒に出す資料の一覧が、確認のポイントになります。

ここで挙げた点は、店舗の実態と所轄の警察署の運用によって判断が分かれます。図面や設備が固まる前に、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課か、風営法を扱う行政書士に確認することをおすすめします。

深夜の届出の書類(内閣府令24条)と比べると

深夜における酒類提供飲食店営業の届出書に添える書類は、内閣府令24条1号イからニまでです。許可の書類(内閣府令1条)と並べると、次のようになります。

  • 両方の手続きに共通する書類:営業の方法を記載した書類(1条1号/24条1号イ)、営業所の平面図(1条3号/24条1号ロ)、個人の住民票の写し(1条4号イ/24条1号ハ)、法人の定款・登記事項証明書と役員の住民票の写し(1条7号イ・ホ/24条1号ニ)。24条の住民票の写しにも、1条4号イの「以下同じ」が及びます
  • 許可の申請でだけ求められる書類:使用権原の疎明書類(2号)、営業所の周囲の略図(3号)、市町村の長の証明書(4号ハ・7号ホ)、誓約書(4号ロ・7号ロ・ヘ)、密接な関係を有する法人の書面と株主名簿の写し(7号ハ・ニ)、管理者についての書類(10号)
  • 書類を省く定め:許可は1条5号・8号、届出は24条1号かっこ書(現に届出に係る営業を営んでいる者が、同じ公安委員会の管轄区域内で別の営業所を深夜に営もうとするときのハ・ニ)

許可の申請でだけ求められる書類の多くは、申請者・役員が欠格事由(法4条1項)に当たらないこと、管理者が法24条2項に当たらないことを確かめるための書類で、届出の法33条には欠格事由の定めがありません。届出をしている者が将来許可を申請するときは、この欠格事由の書類をあらためてそろえることになります。届出の書類は必要書類と様式の書き方にあります。

書類をそろえる順番

1号の許可で書類の数を左右するのは、申請者・役員・管理者についての書類です。住民票の写しと市町村の長の証明書は、申請者(法人なら役員全員)と管理者の人数分が必要で、本籍地が遠い人の証明書は、郵送で請求すると日数がかかることがあります。写真は撮影の時期に定めがあるので(10号ニ)、申請日に合わせて撮影します。様式第2号の「その2(A)」の料金・接待の内容・客室の数の欄は、料金体系と接客の方法、客室の配置が決まるまで書けません。申請から許可までの流れと期間は、申請の流れと標準処理期間で解説しています。

よくある質問

風営法の許可申請の必要書類は、全部でいくつですか。

決まった点数はありません。国の法令が定めているのは内閣府令1条の書類で、個人か法人か、役員が何人か、誰を管理者にするかで、そろえる書類の数が変わります。各号に挙げられていない資料は、本文後半の「国の法令には入っていない書類」にまとめています。

住民票の写しには、本籍の記載が必要ですか。

必要です。内閣府令1条4号イは、住民票の写しを、住民基本台帳法7条5号に掲げる事項(戸籍の表示)が記載されたもの(外国人は同法30条の45に規定する国籍等が記載されたもの)に限っています。

「身分証明書」とは、どの書類ですか。

内閣府令1条4号ハの「準禁治産者又は破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の市町村(特別区を含む。)の長の証明書」のことで、市区町村の窓口で一般にこう呼ばれています。運転免許証などの本人確認書類のことではありません。

管理者の写真は、どの大きさですか。

縦3.0センチメートル、横2.4センチメートルで、申請前6月以内に撮影した無帽、正面、上三分身、無背景のものを2葉です。裏面に氏名と撮影年月日を記入します(内閣府令1条10号ニ)。

2店舗目の許可申請でも、同じ書類が必要ですか。

同じ公安委員会の許可等を受けている風俗営業者なら、内閣府令1条5号・8号により、住民票の写しや市町村の長の証明書などは5号・8号に挙げられていません。前提と扱いは、本文の「すでに許可を受けている場合」のとおりです。

ここで挙げた点は、店舗の実態と所轄の警察署の運用によって判断が分かれます。図面や設備が固まる前に、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課か、風営法を扱う行政書士に確認することをおすすめします。

この記事の根拠

  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)── e-Gov法令検索
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則(昭和60年国家公安委員会規則第1号)── e-Gov法令検索
  • 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律に基づく許可申請書の添付書類等に関する内閣府令(昭和60年総理府令第1号)── e-Gov法令検索
  • 住民基本台帳法(昭和42年法律第81号)── e-Gov法令検索
  • 警察庁「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律等の解釈運用基準について(通達)」令和8年7月1日(令和7年10月20日付けの旧通達を廃止したもの)── 警察庁(PDF)

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